宝石キャビネットやタペストリー、中世やロココの室内など、インテリアにまつわる60の絵画とその背景にある歴史文化を、美術史家が解説する。
たとえば装飾品としても使われた嗅ぎ煙草入れは、外側に恋人の肖像をはめこんだり、内側に愛人の肖像を入れたりと、秘密の小物としても使われた。他に暖炉用の衝立や燭台の照明など、当時ならではの家具から、生活文化に迫る。
フランスの室内装飾史の華であり、アール・ド・ヴィーヴル(生活芸術)が最も発達した18世紀を中心に、その暮らしをひも解いていく。
●内容紹介
犬小屋――ルイ=レオポルド・ボワイー《愛の苦しみ》
ピアノ――ルノワール《ピアノを弾く少女たち》
藁編みの椅子――ゴッホ《ポール・ゴーギャンの肘掛椅子》
パピエ・マシェ――・ドガ《家族の肖像(ベレッリ家)》
など