松下幸之助選集は、松下幸之助の著作のうち、普遍的価値のあるものを厳選し、後世に遺す全9巻、計18冊を所収した名著集。
その第2巻は『私の行き方 考え方』を所収。自らの生い立ちから丁稚奉公、松下電器(現パナソニック)の創業、そして伸展時代の昭和8年までの数多くのエピソードを交えながら事業成功の秘訣を語る半生の記。『私の行き方 考え方』のオリジナル版は1954年の刊行で、松下幸之助の著作の中では最も初期のものになる。
巻頭には当時の様子を窺い知ることができる写真を、口絵4ページで紹介、巻末にはPHP研究所の研究員による解説、注釈があり、索引、略年譜付き。
本選集では、全巻共通のものとして、野中郁次郎氏(一橋大学名誉教授)、宮本又郎氏(大阪大学名誉教授)、加護野忠男氏(神戸大学名誉教授)の3名連名による「推薦の辞」を本文内に掲載。さらに、各巻に個別の推薦(帯)もあり、第2巻は宮本又郎氏が推薦──「不世出の企業家による激動の半生記。成功哲学の原体験が綴られた白眉の書」。
(目次より一部抜粋)大阪へ初めて奉公に出る/大阪電燈に見習工として入社/ランプを無料で置いて回る/加藤大観先生と私/長男の死/公的な観点に立てる経営の理念/ラジオ・セットの製作を決意/経営の真髄に思いをいたす/第一回創業記念日を迎える