二度とあなたに会いたくなかった
まだ愛していることを思い知るだけだから。
「そこにいるのは行方知れずのいとしい妻じゃないか!」
その声に、医師のジュエルはどきりとした。元夫ロークの声だ。
しかも彼は私を、元妻ではなく、“妻”と呼んだ。
8年前、ジュエルはわずか5カ月の結婚生活の後、ロークのもとを去った。
それはモデルだった彼女が、新たな人生を踏み出すためだった。
ロークを心から愛するがゆえに、そうせざるをえなかったのだ。
生まれてくるはずの子供を失った悲しみを忘れるためにも……。
そして今、あの頃よりも成熟してたくましくなったロークと
ふたたび巡り合った協力して医療活動をするパートナーとして。
ジュエルの苦い過去を知る、別れたはずの夫として!
《至福の名作選》より、情熱的でドラマティックな作風で人気の、オリヴィア・ゲイツのメディカル・ロマンスをお届けします。ジュエルがかつてロークのもとを去らなくてはならなかった理由とは?読み終えたとき心にじんと染みる、夫婦の愛の復活物語です!