「ハーシュマンは人間の欠点を嬉しがり、そしてそれ以上に、人間の創造性を讃えた」C・サンスティーン(ハーバード大)。名著復活。
「ハーシュマンは驚きと意外性とパラドックスを愛した。彼は人間の欠点を嬉しがり、そしてそれ以上に、人間の創造性を讃えた」
キャス・サンスティーン(ハーバード大学ロースクール教授)
「20世紀のもっとも桁外れの知性のひとりだ」
マルコム・グラッドウェル(『ティッピング・ポイント』)
本文より。
「創造力はいつも不意に現れる…だからこそ人は、あらかじめ創造力を当てにすることは決してないし、実際に発揮されるまでその存在を信じようともしない…人が新しい仕事に飛び込んでいくのは、困難を受けて立とうとするからではなく、逆にその仕事が簡単で対処しやすく見える、つまり困難がないと誤解するからである」
「戦争に向かっていった出来事を振り返るとき、歴史家が〈過ちに手を染めてしまったのは、「つまずいてしまった」からだ〉という見方を示してくれると、私たちはほっとする。だが反対に経済的・社会的・政治的進歩といった高邁な成果については、決して「つまずきの結果」であったとは認めようとしない。人は「うっかり間違いを犯す」とは言っても「うっかり真理に達する」とは言わない」
「以上の経済学的議論は、キリスト教で顕著に見られる選好――高潔な人格者よりも懺悔する罪人を尊しとする考え方――に驚くほど類似している。ニーチェの箴言「私を破壊し尽くさないものが、私を強くする」は、本書で取り上げた開発プロジェクトの歴史を見事に要約している」