第一部 大岡信とことばの詩学
0 はじめに――言語と共同体/1 ことばが詩を書くという逆説/2 詩はことばが先行するものでなけれはならない/3 詩は意識によって統御されてはならない/4 大岡詩論の歴史的現在/5 大岡信の〈社会性〉/6 〈感受性の祝祭〉とは何か/7 古典詩歌の世界からの再出発/8 『古今集』仮名序の現代的意味/9 小林秀雄の言語理解から「てにをは」論へ/10 ことばが詩になること/11 大岡信と「てにをは」/12「てにをは」の意味するもの/13 「てにをは」の創造性/14 (間奏曲)文学のイニシエーション/115 スタイルという問題/16 『詩とはなにか』とは何か/117 多様性と批判精神/118 大岡信の水の思想と反時代的精神
[付論]詩人の責任と使命――『思考することば』解説
第二部 大岡信というカオス
孤独な詩的転換装置――大岡信の詩の原理
他者とのコミュニケーション――大岡信と連詩の問題
見ることの廃絶――初期大岡信の詩法
金太郎飴とことばの力
危機のクリティック──大岡信の戦後詩史論
〈孤心〉の軌跡――大岡信さんへの感謝
大岡信、ことばのエロス
大岡信の批評精神