この巻には「9・11」以後の緊迫した世界情勢のなかで、狂気に近い反イスラム報復戦争にたいして厳しい批判をおこなうとともに、日本人に多くみられる単純な絶対平和主義の虚妄を批判し、憲法九条をめぐる論争にも独自の視点から切り込む。カント、ヘーゲル、クラウゼヴィッツなどの戦争と平和をめぐるさまざまな理論の蓄積を踏まえた根源的な平和論。『世紀末の思想豊かさを求める正当性とは何か』『戦争倫理学』のほか、単行本未収録論文9篇を収録する。
目次
『世紀末の思想豊かさを求める正当性とは何か』(1990年 PHP研究所)
『戦争倫理学』(2003年 ちくま新書)
*単行本未収録論文
宗教と戦争過去のない文化の世界
環境倫理応用問題としてアメリカの石油戦略の評価
宗教は平和をもたらしていないキュング先生をまじえた朝日シンポジウム
環境問題としての尖閣列島
国防の大義とは何か
正しい戦争は存在するか
喧嘩両成敗In a quarrel both parties are to blame
正戦論の含意ナショナリズムと帝国主義
昭和天皇に敗戦の気構えを説いた西晋一郎
著者解題
人名索引