はじめに
一章 よむことを支える「つながり」――「歌の集団」を考える
二章 「つながり」をつくる人――折衷派、落合直文の思考と実践
三章 日清・日露戦争と短歌表現――戦争を支える「つながり」としてのアンソロジー
補論 日清戦争期における「新派」和歌の誕生について
四章 和歌革新を進める「つながり」――「女子文壇」と読者たち
五章 詠歌がつなぐ地域のアイデンティティとネットワーク――和歌山歌学協会と「わかのうら浪」
六章 「旧派」歌人のメディア戦略――大日本歌道奨励会と大町壮
七章 「新」・「旧」歌人と初学者たちのニーズ――入門書から見る大正期の和歌・短歌
八章 勅題の応用によるコミュニケーション――歌会始の外縁に注目して
九章 実朝でつながる――その文化資源をめぐる歌人たちの論争と協調
一〇章 社会運動としてのよむこと――プロレタリア短歌の可能性と限界
一一章 与謝野晶子の「記憶」をつなぐ――戦後の堺市における顕彰活動に注目して
まとめと展望
あとがき
人名索引