■■Chapter 1アクティブシティ戦略の見取り図――なぜ「幸福で健康なまち」を目指すのか
■1|定着するニューノーマルな暮らし
日常の価値観を転換させたコロナ禍
自然回帰のトレンドが高まった消費行動の変容
■2|健康と幸福の実現に必要な「アクティブ」さ
幸福だから健康なのか、健康だから幸福なのか
生産性に大きく関わる「ウェルビーイング」
健康と幸福に貢献するアクティブライフ
■3|住民の「幸福」を支えるまちづくりとは
アクティブなライフスタイルが実践できるまちへ
地域の課題解決を図るインナー政策
交流人口・関係人口にアプローチするアウター政策
ウェルビーイングを実現するまちづくりに必要な4つの視点
日常生活圏域の環境を変えていくために
■■Chapter 2現代人の生活と健康行動――人はどうすれば健康になれるのか
■1|人はなぜ不健康な誘惑に弱いか
超加工食品の魅力
継続的な運動の難しさ
本能的な欲求との戦い
■2|どれくらいアクティブなら健康でいられるのか
健康維持に必要な運動の強度とは
「1日1万歩」の呪縛からの解放
■3|人はどうすればアクティブになれるのか
「レクリエーション」的要素を加える
参加ハードルを極限まで下げる
マインドセットの転換を助ける
意欲が高まる「目的」を用意する
■■Chapter 3スポーツまちづくりとしての実践――国内都市の現在地と課題
■1|「スポーツまちづくり」によるまちの改善
ハード・ソフトの両面からまちの改善を図る
各地で進むスポーツまちづくり
■2|地方創生におけるスポーツ・健康まちづくり
まち・ひと・しごと創生総合戦略とスポーツ基本計画
■3|国内先進自治体の取り組み
必要となるインナー政策とアウター政策の同時展開
スポーツでまちの振興を図る
健康づくりの支援を明確化する
成果のエビデンス化に挑戦する
自治体のアクティブシティ推進をサポートする
■■Chapter 4欧米都市のアクティブ化最前線――実践例と背景事情
■1|世界に広がる都市のアクティブ化
都市のアクティブ化は何をもたらすのか
コペンハーゲン市(オランダ)――道路のインフラを自転車に最適化
ニューヨーク市(米国)――公民連携で進む環境づくり
バルセロナ市(スペイン)――「私たちが決める」街路再編計画
リバプール市(英国)――スポーツ・身体活動でイノベーションを起こす
■2|なぜ欧米でアクティブ化が進むのか
都市住民の運動不足解消が喫緊の課題
都市封鎖を契機に注目された「15分都市」構想
ロールモデルとなったニューヨーク市の「アクティブデザインガイドライン」
英国で推進される「アクティブシティガイダンス」
■■Column都市のアクティブ化を可視化するチェックリスト
■■Chapter 5アクティブな都市生活の誘発――仕掛けと遊び心の実装
■1|活動を誘発する「ナッジ」
意思決定の環境をデザインするちょっとした「仕掛け」
ナッジの4要素
健康まちづくりへの導入例
■2|効果を最大化する「ゲーミフィケーション」
遊びとゲーム
ゲーミフィケーションとは何か
まちのアクティブ化への活用
歴史の古い【アナログ型】×【まち歩き】タイプ
ストレスなく参加しやすい【アナログ型】×【スポーツ/レクリエーション】タイプ
まちのPRを兼ねる【IT型】[独自開発]×【まち歩き】タイプ
生活と運動の接近を図る【IT型】[独自開発]×【スポーツ/レクリエーション】タイプ
リアル・バーチャル両面でまちを開拓する【IT型】[プラットフォーム]×【まち歩き】タイプ
ユーザーのコミットが盛り上がりをつくる【IT型】[プラットフォーム]×【スポーツ・レクリエーション】
都市の課題にゲーム感覚で取り組む
■■Chapter 6スペースからプレイスへ――場と活動の発想転換
■1|都市空間の捉え直し
自由空間から自遊空間へ
プレイスメイキングによる自遊空間の創造
都市に必要な祝祭空間
■2|都市公園とアクティビティ
変化する都市公園のマネジメント
進展する都市公園のリニューアル
公園・まちを拠点にした新しいランニング文化
■3|都市におけるスポーツの変化
アーバンスポーツの可能性
“スポーツ共創”によるアクティビティの創造
■■Chapter 7ウォーカブルな環境整備――移動手段としての歩行を促す
■1|アクティブな移動手段としての歩行促進
人力による移動手段の選択肢
安心・安全に歩ける都市
自動車依存からの脱却
予防医療からみた歩行のメリット
アクティブデザインがもたらす総幸福量
■2|ウォーカビリティの高いまち
ウォーカブルシティの条件
思わず歩きたくなるまちに必要な要素
シームレスな回遊行動を阻害しない街路のデザイン
■3|“ひと中心の空間”に向けたデザインと法整備
“ひと中心の空間”とは
歩行者最優先の空間への転換
「歩道体験」を街路デザインに組み込む
アクティブシティを可能にする法整備
■■Chapter 8健やかな都市の変化――まちにもたらされる恩恵
■1|都市の価値尺度をどう測るか――経済性から人間性へ
定量的に測られてきた「住みやすさ」
「質」を重視する時代への移行
“迂回”する経済という発想の転換
■2|歩行者の消費活動がもたらす経済的メリット
歩行者の増加による沿道への経済効果
購買意欲がない人も滞在時間が長いほど消費額は多い
回遊性を高める「スポット」「パス」「ノード」の最適化
■3|アクティブライフを引き立てる緑の効用
都市生活者の命を救う緑化
行政が主導する緑の空間づくり
実証されつつある犯罪抑止効果
空気だけでなく心にもポジティブに作用
医学的な効果も認められている森林浴
■4|健康・スポーツを軸に支えあうコミュニティの形成
ソーシャルキャピタルが育む社会・地域の健康
住民を結びつけるスポーツの力
■5|スマートなアクティブ化の課題
アクティブシティとスマートシティ
アクティブなエンゲージメントを高める技術例