・本書に登場する凸凹が潜むエリア図
・はじめに
・本書の読み方
■序章 優雅でなだらかな地形はどうやってできた?
0-1 パリの凸凹を決定づけた太古のセーヌ川
0-2 川と地形を変化させる地上と地中の「水のやりとり」
プラス解説-0 「モンソー」の尾根=「ビュアッシュの分水嶺」
■1章 敵の侵略が自然地形を変えた?! 人工改変の始まり
1-1 水の流れを変えたローマ帝国による征服
1-2 シテ島の城砦化でセーヌ川の水位が上昇!
1-3 ノルマン人との攻防で姿を変えた川岸
プラス解説-1 中心軸「7度」のズレの謎
■2章 敵去って地固まる?! 地面を変えたセーヌ川の水位差
2-1 上流を潤し下流を乾かす橋と水車
2-2 セーヌ川の流量と水位を一変させたビエーヴル川の付け替え
2-3 地面の乾燥が進んで島の面積拡大! ノートル=ダム大聖堂の建設開始
2-4 湿地を農地に変化させる修道士たちの地道な排水
プラス解説-2 「サンジノサンの墓地」「シャンポーの市場」から学ぶ地表と地下の水の影響
■3章 水の流れを変え続ける防衛施設「市壁」
3-1 パリに建設された八つの「市壁」
3-2 敵だけでなく地面を流れる水をも阻んだ「フィリップ・オーギュストの市壁」
3-3 悪臭を放つドブに変わった「エティエンヌ・マルセルの市壁」
3-4 中世ヨーロッパ最大級の濠を持つ「シャルル5世の市壁」
3-5 水質汚染と疫病の蔓延! 市壁に阻まれない排水ルートの確立
プラス解説-3 パリの「市壁」が生み出した直線道路
■4章 壁外に積み上がりすぎた「ゴミの山」が建設資材へ
4-1 ジャンヌ・ダルクの陣地は「ゴミの山」!?
4-2 粉挽風車は町を見下ろす丘の上に
4-3 ゴミと排出土を最大限活用した巨大インフラ「フォセ・ジョーヌ」
プラス解説-4 古地図に描かれたゴミ捨て場
■5章 国王の都市計画と新しい下水システム
5-1 急速に進む宅地整備とインフラの増強
5-2 市壁撤廃と排水溝ネットワークの再整備
5-3 徴税のための市壁建設と民衆の怒り
■6 章 近代都市化の波に削られる天然の凹凸
6-1 広くて平らな馬車道の建設
6-2 「ティエールのバスチオン」と「オスマン男爵の大改造」
6-3 セーヌ川旧河道が生んだ名作「オペラ座の怪人」
6-4 テクノロジーが支えた印象派の水面
■終章 再び変わろうとするセーヌ川
おわりに
参考文献