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はじめに
1章 風土建築を伝統構法で再建する
1 30数年ぶりに建ち上がった伝統集会施設の行末
ベトナム・ホンハ社
カトゥ族の伝統集会施設グゥール
長老ナムさんの“拒否反応”から始まったグゥール再建
異なる民族が共存するホンハ社ならではの形態を探る
素材を森林から調達し、適材適所に使い分ける
長老から若者へと伝承される、経験がものを言う建設技術
設計図は長老衆の体に記憶されていた
伝統と現代との間で揺れ動く集落住民
2 伝統住居はサイクロン災害を乗り切れるか
フィジー・CATD
フィジーの伝統住居ブレ
ボラさんの熱意が扉を開いた再建プロジェクト
この村では漁師が伝統建築をつくる
海と山で使い分ける材料、変わる形
ユニークな装飾、バランバランとマキタ
ザウタタ村にもあった身体尺
サイクロン災害に伝統技術で立ち向かう挑戦は続く
3 高床住居を再建し、観光振興を目論む人々
タイ・タップラー村
モクレン族の伝統住居オーマック
インド洋津波災害で変わった、海洋少数民族の暮らし
集落長老サさんと伝統住居の模型を組み立てる
真夜中に始まる儀式、魔法のような加工技術
やはりタップラー村にもあった身体尺
観光振興に伝統住居を利用する住民とその顛末
4 伝統集会施設 vs 擬似伝統集会施設
ベトナム・アカ集落
カトゥ族の伝統集会施設グゥール
増えていくコンクリート製の集会施設
調査で訪れるたびに朽ちていく伝統集会施設
5年がかりで困難を乗り越え、住民全員で再建に取り組む
多彩な身体尺の設計技法を披露する長老の息子
伝統集会施設の継承にベトナムの大学と行政が取り組む
論考1 風土建築を成立させる3つの地域資源
2章 風土建築をフィールドワークする
5 半乾燥地域に受け継がれてきた泥の建築文化とその変容
ブルキナファソ・ラングェロ集落
農耕民カッセーナの伝統住居
カッセーナの集落での盛大な歓迎式?
50年で進んだ伝統的な集落構成の変容と崩壊
社会適応で増えるトタン建築、環境適応できるのは泥建築
泥建築に見る身体尺の適用法
現代の生活と乖離した伝統住居のあり方
6 100棟を超える伝統住居が徐々に失われていく集落
フィジー・ナバラ村
フィジーの伝統住居ブレ
集落が幸せになるためのチーフの教え
ブレに暮らし、生きた伝統を守り継ぐナバラ村の人々
伝統住居ブレをめぐる、若者たちの葛藤
サイクロン災害を契機とする、伝統住居の減少と集落の未来
7 築100年の茅葺き民家が模索する新たな関係人口の形
福井県大飯郡おおい町名田庄
名田庄の茅葺き民家
無住集落で茅葺き民家を再生した移住者との出会い
集楽庵の建築的特徴を調査する
郷土史家に聞いた、“てんごり”による共同作業の詳細
茅葺き民家を“第二のふるさと”として継承する
8 古文書からわかった集落住民による共同建設の全容
富山県砺波市五郎丸地区
砺波散村の伝統住居アズマダチ
建設プロセスを建設当時の普請帳から読み解く
建設の手伝いに従事する多数の集落住民
イエの共同性から地域の景観を考える
論考2 風土建築の設計方法 ─知的資源としての身体尺
3章 新風土建築を試行する
9 セルフビルドの竹構造農業用ハウス
日本各地
バンブーグリーンハウス
10 里山と連環する建築プロジェクト
滋賀県近江八幡市
キャンディーファーム/たねや農藝
11 地域活動拠点を形成する空き家改修プロジェクト
和歌山県串本町古座
サテライト古座
12 足場用単管と竹材を利用した農舎づくり
滋賀県近江八幡市
百菜劇場農舎
13 古民家を“営み”としてつなぐ宿
新潟県妙高市西野谷
MAHORA西野谷
14 里山資源を活用した防災ベンチ
兵庫県南あわじ市
南あわじ防災ベンチ
15 在地資材でつくる持続可能な衛生環境
マラウイ・ムジンバ県
マラウイし尿分離型共同トイレ
おわりに ─風土建築をめぐる活動の萌芽とこれから
プロジェクトの枠組み/関連論文・記事等
著者の現場訪問日程と同行メンバー