• 発売日:2013/06/10
  • 出版社:学文社
  • ISBN:9784762023781

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ペダゴジーの社会学

ペダゴジーの社会学

久冨 善之 (編集)
小澤 浩明 (編集)
山田 哲也 (編集)
松田 洋介 (編集)
通常価格 3,080 円(税込)
通常価格 セール価格 3,080 円(税込)
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  • 発売日:2013/06/10
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商品説明
〈ペダゴジー=教育〉の社会学で現代教育を問い直す。
〈教育〉は、いかにつくられ、いかなる構造をもち、現代社会においていかなる存在になっているのか。
 気鋭の教育社会学者たちが、バジル・バーンスティン(Basil Bernstein)の「ペダゴジー論」の理論的探究、
その援用、教育実証研究に挑む。
 学校空間を超えて浸透していく〈教育〉という営みを対象化し、分析することを通して、
現代社会の性格を逆照射していく試み。
日本の教育の行き詰まりの現状と、その克服への希望を照らし出す、〈教育(ペダゴジック)〉理論とは。

【執筆者】
長谷川裕、小澤浩明、五十嵐素子、前田晶子、松田洋介、水野 進、本田伊克、仲嶺政光、山田哲也、
戸高七菜、佐川佳之、田仲正江、久冨善之

目次
 まえがき―ペダゴジーの社会学を深め生かす

第Ⅰ部 ペダゴジー論の理論的諸相―その可能性の探求―
 第1章 バーンスティンにおけるペダゴジーの一般理論
   ―ペダゴジーとは何か,ペダゴジーにおいて伝達/獲得はいかに実現するか 〔長谷川 裕〕
  1 問題設定と構成
  2 ペダゴジー,ペダゴジック・コード,ペダゴジック装置
  3 ペダゴジーの核心をめぐって
  4 いかにして伝達したことが獲得されるのか
  5 まとめと課題

 第2章 再生産とペダゴジー
   ―B.バーンスティンとP.ブルデューとの対話  〔小澤 浩明〕
  1 問題設定
  2 バーンスティンによる文化的再生産論批判
  3 バーンスティンのコード獲得理論の検討
  4 「再生産とペダゴジー」理論の確立へ向けて
  5 結論

 第3章 理論化作業におけるペダゴジック・コード論
   ―コード論を適用した実証研究の検討から   〔五十嵐 素子〕
  1 はじめに―コード論の適用上の課題と概念モデルの困難
  2 検討の視点―コード論の概念モデルとその適用上の課題
  3 伝達の様態の産出の研究例―Pedro(1981)の理論化作業
  4 獲得者の意識形成の研究例―Morais et al.(1992)の理論化作業
  5 おわりに―理論化作業から生じるコード論の2つの困難

 第4章 ペダゴジー理論におけるコンペタンス・モデルの展開  〔前田 晶子〕
  1 はじめに―バーンスティンのアプローチを辿る
  2 近代教育の「暗黙さ」への着眼
  3 コンペタンス・モデルの盛衰
  4 「治療」概念の検討
  5 おわりに

第Ⅱ部 現代における〈教育と社会〉の連関構造を捉える―ペダゴジー論の視角から―
 第5章 職業文化をつくる教育
   ―バーンスティン理論から職業教育の可能性を考える  〔松田 洋介〕
  1 問題設定
  2 教育の相対的自律性と職業教育
  3 〈教育〉言説の理論と職業教育
  4 職業教育主義の興隆と教育の市場化
  5 現代社会のアイデンティティと職業教育

 第6章 生徒の受け取る学校知識
   ―ペダゴジーの様態の変動景気との関連から  〔水野 進〕
  1 はじめに
  2 A先生のペダゴジー様態の変動過程―伝達方法の変化という視点から
  3 生徒のものの捉え方の特徴
  4 生徒にとってのわかりやすい授業の要件
  5 「わかりやすい授業」がペダゴジーの様態の変動にもたらしたもの
  6 おわりに

 第7章 〈強者/弱者〉を超えるペダゴジーの社会学
   ―市場によるアイデンティティの分断からその共同的・創造的結合へ  〔本田 伊克〕
  1 序―「弱者」を創出する社会のなかで
  2 〈有用性/交換可能性〉原理に基づくアイデンティティ構築過程の分断
  3 有能と無能の分断線の破棄と新たな認識・実践世界の〈教育〉的展望
  4 新しい共同性の社会学的条件―アイデンティティと「階級・階層」?

 第8章 思想の論理とその伝達‐獲得の論理
   ―伊波普猷による「方言講演」の再構築    〔仲嶺 政光〕
  1 方言講演は何を伝達したのか
  2 〈教育〉言説としての方言講演
  3 伊波の言説と懐古伝
  4 聴衆との懸隔
  5 方言講演の受け止め方
  6 RDの二重性
  7 2つの伝達内容

第Ⅲ部 ペダゴジー的関係の多様性を探る?象徴統制論の拡張をめざして
 第9章 心の問題から進路問題へ
   ―「不登校」現象をめぐる再文脈化領域の変容  〔山田 哲也〕
  1 問題の所在
  2 ORFに生じた変化―1990年代・2000年代の不登校支援策の比較から
  3 再文脈化領域相互の影響関係―PRFに生じた変化を探る
  4 ペダゴジーの転換と〈教育〉的アイデンティティ

 第10章 自傷行為を利用するコミュニケーション様式についての一考察
   ―親子間で行われるペダゴジック・コミュニケーションの影響に注目して  〔戸高七菜〕
  1 問題関心
  2 理論枠組―ペダゴジック実践の二類型
  3 Aさんの家庭における統制とその背景
  4 Aさんのコミュニケーション様式の特徴
  5 Aさんのコミュニケーション様式と家庭でのペダゴジック実践
  6 まとめ

 第11章 「安心」を伝える―「居場所」における支援の〈教育〉  〔佐川 佳之〕
  1 はじめに
  2 「居場所」における不登校支援の〈教育〉コード
  3 「安心」を伝える実践の変化と再文脈化
  4 結語―「居場所」におけるアイデンティティのゆくえ

 第12章 越境した子どものアイデンティティの「切断」的状況と再構築
   ―「Q&A」実践のペダゴジー論による解読  〔田仲 正江〕
  1 はじめに
  2 バーンスティンのペダゴジー論―ID/RDについて
  3 越境による日常とアイデンティティの切断的状況
  4 「Q&A」実践の実際と相互行為による承認
  5 「Q&A」実践の解読
  6 まとめと今後の課題

〈特論〉バーンスティン・ペダゴジー論の性格とその射程 〔久冨 善之〕
  1 一見「二分法」がもつ,意味づけの異なる3形式
  2 理論定式・概念規定の水平線(――)の含意と働き
  3 バーンスティンのペダゴジー論の射程
   ―制度的ペダゴジー,分割的ペダゴジー,非ペダゴジーのコミュニケーション
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