近年食品業界では近赤外分光法等の非破壊計測技術が急速に普及しているが、水産分野では流通形態の特殊性や品質評価の複雑性といった背景から導入が遅れていた。そこで、機器開発業者、水産関連業者、研究者、機械開発者が緊密に連携して研究が進められてきた。本書では、工学分野の観点で機器分析技術の基本的原理や解析を詳しく解説するとともに、こうした非破壊技術を活用し実際に産業現場での水産物の高付加価値化や地域振興に取り組む事例を具体的に紹介する。
目次:第1部 総論(第1章 非破壊計測技術の進展と水産物品質評価への応用(岡﨑惠美子・木宮 隆・鈴木敏之・今野久仁彦)) 第2部 近赤外分光法による非破壊評価(第2章 近赤外分光法による非破壊評価(大倉 力)/第3章 近赤外分光法による水産物の品質評価の可能性と評価技術開発の実際(木宮 隆)/第4章 近赤外分光法の水産業の現場への応用(1)どんちっちアジの脂質評価(清川智之・開内 洋・石橋泰史・久米英浩)/第5章 近赤外分光法の水産業の現場への応用(2)八戸前沖さばの脂質評価と八戸における非破壊計測技術の取り組み(木村優輝・木宮 隆)) 第3部 蛍光指紋法による非破壊評価(第6章 蛍光指紋の原理と食品への応用(柴田真理朗)/第7章 蛍光指紋分析を用いた水産物品質評価の可能性(中澤奈穂・Md. Mizanur Rahman・柴田真理朗・中内茂樹・岡﨑惠美子)) 第4部 インピーダンス法による非破壊評価(第8章 インピーダンス法の原理と非破壊計測法としての進展(渡辺 学)/第9章 インピーダンス法を用いた脂質分析,鮮度分析機器の開発(岡部修一・久保久美子)/第10章 インピーダンス法を利用した鮮度評価(今野久仁彦・范 馨茹・董 秀萍)/第11章 インピーダンス法を用いた脂質評価の水産現場への応用例答志島トロさわらのブランド化(久保田正志)) 参考 資源の有効利用と新たな加工技術の開発(第12章 海外輸出に向けた品質情報の“見える化”の重要性(吉岡武也・岡﨑惠美子))