内 田 樹 氏推薦
既存の知的枠組みから鮮やかにステップバックする「撤退知」
いま喫緊の学的課題は,単一の「正解」を探し出すことではなく,「正解がもう出せなくなったスキーム」から決然と撤退することである.この事業には二つの資質が求められる.知力と勇気である.集められた書き手たちはみなその条件を満たしている.
我々はいま,巨大な生活習慣病を患っている.既存の社会システムを持続させる限り,地球温暖化も少子化も地方衰退もとどまるところをしらず,いつか破局的な事態が訪れはしないか? 大事なのは,既存システムの「持続可能性」ではない.そこからの「撤退」である.いまこそ「撤退」を「学ぶ」ことの意義と可能性が問われなければならない.