• 発売日:2025/11/26
  • 出版社:晃洋書房
  • ISBN:9784771039919

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現代中国という問い

現代中国という問い

通常価格 7,040 円(税込)
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商品説明
自由か強権か――
現代中国を哲学・歴史から問い直す。

既成秩序に「乱」をもって対抗し、人民を「王者仁政」の桎梏から解放したはずの中国。文化大革命を「天下大乱」と否定する一方で、こと政治秩序に関しては「王者仁政の治」への先祖帰りすら感じさせるなど、乱反射のごとき相貌を見せる中国。
長期的視野から現代中国の位置を問い直すとともに、巨大で複雑なこの国家を観察するための視点を提示する。
目次
第Ⅰ部 一強体制のなかの権力

第一章 習近平時代の中国政治──民主・集権・官僚制
 はじめに
 一 民  主──民意政治
 二 集  権──治と乱
 三 官 僚 制──党の電線
 おわりに

第二章 新型コロナウィルスと中国
 一 感染制圧と「社区」
 二 「単位」から「社区」へ
 三 二冊の日記から
 四 電線と党

第三章 一強体制を哲学する──カフカと魯迅
 一 治安管理処罰法改正案
 二 カフカの「門」──不可視の権力
 三 卵チャーハンの作り方
 四 鉄の檻と掟の門──阿Qの最期

第四章 一九四九年の選択──知識人と中国革命
 一 去留の選択
 二 期待と悔悟──思想改造
 三 繰り返される知識人批判
 四 伝統文化の離散─香港・台湾の新儒家

   第Ⅱ部 辛亥革命の内と外

第五章 辛亥革命の歴史的位置──中国史の「北」と「南」
 一 中華世界と清朝
 二 民族と国家
 三 中国史の中の「北」と「南」

第六章 岡倉天心の中国南北異同論
 一 近代日本の中国認識
 二 岡倉天心の中国旅行と中国認識
 三 「支那南北ノ区別」論
 四 南北区分論の歴史的位置づけ


第七章 韓国併合と辛亥革命──張謇をてがかりに
 はじめに
 一 張謇と国会開設請願
 二 大隈「韓国統監」説
 三 中国から見た韓国併合
 おわりに

第八章 清室優待条件から見た中華民国初期の憲政体制
 はじめに
 一 南北講和と「清室優待条件」
 二 「清室優待条件」をめぐる攻防
 三 民国成立後の「清室優待条件」
 四 北京政変と「清室優待条件」論争
 おわりに

   第Ⅲ部 伝統のなかの革命

第九章 アジアからの問題提起──中国医学をめぐって
 一 SARSと中国医学
 二 中国医学の近代
 三 科学の知と中国医学
 四 伝統知・地域知への傾斜
 五 近代への適応と地域の学知

第一〇章 中国マルクス主義と伝統文化──政統・親統・道統
 一 「君」にして「師」たる毛沢東
 二 皇帝としての毛沢東──尊尊(政統)
 三 家父長としての毛沢東──親親(親統)
 四 教師としての毛沢東──賢賢(道統)
 五 血縁原理による社会結合

第一一章 康有為の大同世界
 はじめに
 一 康有為と『大同書』
 二 宗族と大同
 三 ディストピアとしての大同
 四 自由と統制
 おわりに

   第Ⅳ部 ロシア、アメリカ、そしてアジア

第一二章 非対称な隣国──近代中国とロシア
 一 中露関係の非対称性
 二 オロス館と北京伝道団
 三 ジュンガル問題と中露関係
 四 近代の中露関係
 五 露清密約と李鴻章

第一三章 近現代中国における「反米」と「親米」──対立と競存の構造
 一 希薄な反米主義
 二 「反米」と「親米」
 三 中米関係百余年─四つの時期区分
 四 現代中国のナショナリズムと反米・反日
 おわりに

第一四章 孫文以後の大アジア主義
 はじめに
 一 山東出兵までの日本論
 二 満洲事変前後の日本論
 三 抗日と大アジア主義
 四 新民主義から大アジア主義へ
 おわりに

第一五章 強兵なき富国?──近現代東アジアにおける四つの「戦後」
 はじめに
 一 日清戦争──民主化と軍事化
 二 日露戦争──立憲主義と帝国主義
 三 第一次世界大戦──軍拡なき民主化
 おわりに
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