序 論
1 本書の目的
2 本書の意義
3 本書の考察方法
4 本書の基本構成
第1章 デリダのラディカル無神論と自己免疫概念
1 問題提起
2 デリダの宗教観と自己免疫概念
3 ラディカル無神論と根本悪
4 「宗教なき信仰」と「信」の構造
第2章 メディアタイゼーション時代の〈ユダヤ-キリスト〉教
1 「宗教のメディアタイゼーション」とは何か
2 「宗教」の意味論的二源泉
3 キリストという「メディア」とメディアの亡霊化
4 『死を与える』イサク奉献をめぐって
第3章 〈アート〉をめぐる境界と制度
1 『判断力批判』における「装飾(パレルゴン)」の位置づけ
2 『宗教論』における「付録(パレルガ)」と欠如
3 人工補綴としての「パレルゴン」
4 芸術作品の〈制度〉化と〈境界設定〉
第4章 美感的判断力におけるポリティックスとエコノミー
1 カント「存在-神学的人間主義」のポリティックス
2 エコノミーとミメーシス
3 バタイユ「エコノミー」論の脱構築
4 詩人の「口」のポリティックス
第5章 セキュリティ時代の回帰する暴力
1 趣味のポリティックス
2 〈五感のポリティックス〉と自己触発
3 「吐き気」と「表象不可能なもの」
4 〈絶対的排除〉のポリティックス
5 自己免疫的〈暴力〉の二一世紀
結 論