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身ぶりと記憶

身ぶりと記憶

岩谷 彩子 (編集)
菅原 和孝 (編集)
通常価格 3,520 円(税込)
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商品説明
記憶とは何か。われわれが「記憶」と呼ぶ現象を人類学的なアプローチから解き明かす。

身体と環境とが出会う地点に立ち上がる記憶について、相互行為・民族誌・喪失という側面から新たな探究を試みたスリリングな論集!


本書では三部構成からなる九つの論考からアプローチする。まず第一部では,身ぶりと手話を,民族誌的な文脈に埋めこまれ,相互行為のただなかで生成する現象として捉える。[…]第二部は,身体に深く沈殿した情動=力能=習性と不可分なものとして記憶を捉える,身ぶりの民族誌である。[…]第三部は,第一部と第二部の身ぶりと記憶に関する議論を踏まえて,現代を生きるわれわれの被傷性(ルビ;ヴァルナラビリティ)と生の根拠について,個人や共同体の喪失経験とそれを記憶するありかたから問いなおすものである。(「序章」より)


●著者紹介(執筆順,*編者)

菅原 和孝*(すがわら かずよし)
1949年生れ。京都大学名誉教授。
担当:序章、第1章

岩谷 彩子*(いわたに あやこ)
1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科・教授。
担当:序章、第6章

細馬 宏通(ほそま ひろみち)
1960年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。
担当:第2章

坊農 真弓(ぼうのう まゆみ)
1977年生まれ。国立情報学研究所准教授。
担当:第3章

古山 宣洋(ふるやま のぶひろ)
1967年生れ。早稲田大学人間科学学術院教授。
担当:第1部コメント

大村 敬一(おおむら けいいち)
1966年生まれ。放送大学 教養学部 教授。
担当:第4章

岩谷 洋史(いわたに ひろふみ)
1970年生れ。姫路獨協大学人間社会学群講師。
担当:第2章

石井 美保(いしい みほ)
1973年生れ。京都大学人文科学研究所教授。
担当:第Ⅱ部コメント

安達 千李(あだち せんり)
1989年生まれ。共同通信社記者。
担当:第7章

吉村 美和(よしむら みわ)
1989 年生まれ。外資系コンサルティング会社勤務
担当:第8章

内堀 基光(うちぼり もとみつ)
1948年生まれ。一橋大学・放送大学名誉教授(民族学)。
担当:第9章

高木 光太郎(たかぎ こうたろう)
1965年生れ。青山学院大学社会情報学部教授。
担当:第Ⅲ部コメント
目次
記憶を頼りに世界へ漕ぎ出す:まえがきにかえて 

序 章 身ぶりと記憶への接近 菅原和孝・岩谷彩子

1 無意識の岩盤へ  
2 記憶への新しいアプローチ:認知人類学と生態心理学
3 対面相互行為の地平へ
4 身体の記憶と身ぶりの重層性
5 自己同一性から記憶へ
6 本書の構成

第I部 相互行為における身ぶりと記憶

第1章 伝言ゲームによる神話の変容 菅原和孝

1 記憶と身ぶり:序にかえて
2 言語テキストの変容
3 身ぶりによる意味の現成
4 虚環境を探索する身ぶり:討論

第2章 協働作業と歌
野沢温泉村道祖神祭りの胴突き唄 細馬宏通

1 はじめに:共同行為研究とフィールドワーク
2 野沢温泉村道祖神祭りと胴突き唄
3 労働歌としての土搗き歌,胴突き唄
4 野沢温泉村胴突き唄の構造と動作の概略
5 動作と歌の時間構造分析
6 結びにかえて:声の進化における動作調節仮説


第3章 身体に刻みこまれたふたつのことばの記憶
即興手話表現というプラクティス 坊農真弓

1 ふたつのことばの記憶
2 手話言語をめぐる言説
3 データ
4 分  析
5 ふたつのことばの狭間で

コメント論文 記号の世界・生活の世界 
菅原論文・細馬論文・坊農論文へのコメント 古山宣洋

1 「生活世界の自明性」と身ぶりの「忠実性」
2 新たな音楽演奏研究への展開可能性
3 今後の手話言語分析のために

第II部 民族誌的文脈における身ぶりと記憶

第4章 ことばと身ぶりのずれに導かれて
カナダ・イヌイトの子どもの試練にみる人類の創造力の進化史的基盤 大村敬一

1 イヌイトの子どもへのからかい
2 「累積的な文化進化」仮説:現生人類に特有な能力としての「心の理論」
3 イヌイトのライフサイクルでのからかい:思慮を身につけるための前学習
4 愛に溢れたからかい:いくつかの典型例
5 子どもに与えられる試練:思慮を身につけるための訓練の場
6 ことばと身ぶりのずれに導かれて:人類の創造力の進化史的基盤

第5章 「できるようになる」とはどういうことか?
酒蔵における技能獲得に焦点をあてて 岩谷洋史

1 はじめに:「できるようになる」感覚をどのように捉えるか?
2 酒造りの概略
3 酒造現場での仕事の分類
4 変化していく素材に対する作業
5 習慣化される作業
6 揺らぎうる感覚:結語にかえて

第6章 コミュニティの記憶を踊りつぐ
インド,カルベリア・ダンスの生成 岩谷彩子

1 無形文化遺産におけるコミュニティの記憶
2 踊りにおける身ぶりとコミュニティの記憶
3 カールベーリヤーのコミュニティの記憶
4 カルベリア・ダンスの生成
5 カルベリア・ダンスにみられるコミュニティの記憶

コメント論文 他者を通して「人」になるということ
遊び,ふるまい,ゆらぎ 石井美保

1 共同性とまねび
2 ふりと遊び
3 異形の他者として舞う
4 有機体と世界のゆらぎ,あるいは発酵

第III部 喪失と記憶

第7章 「故人に出会う」という経験
東日本大震災被災地域におけるある家庭との関わりから 安達千李

1 死者をめぐる思考:序にかえて
2 東日本大震災と死者への想像力
3 故人と会う経験:ある家庭との関わりから
4 不在のひとと生きる:討論と結論

第8章 民族紛争における身体と記憶 
コソボのアルバニア人の語りを事例に 吉村美和

1 構築主義的記憶観の乗り超え
2 紛争を語るモード
3 紛争のトポグラフィックな語り
4 血の記憶
5 イマージュとしての紛争の記憶

第9章 生きる共同体にとっての過去と未来
記憶と回復への期待 内堀基光

1 共同体
2 共同体の基礎理論から
3 自給的内旋
4 親族の緊密さ
5 土地と記憶
6 忘却と期待

コメント論文 知覚・想起・物語 環境の「断絶」を通した「体験」の現成 高木光太郎

1 環境の探索としての想起
2 不在の探索としての回想
3 想起の「とりとめのなさ」と過去物語
4 想起の回避
5 集合的想起
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