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雑誌利用のメディア社会学

雑誌利用のメディア社会学

永田 大輔 (編集)
近藤 和都 (編集)
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商品説明
『少年ジャンプ』や『コロコロコミック』から
『ゼクシィ』や『時刻表』まで。

さまざまな雑誌を「物質性」を持った資料として捉え、それが人びとにどう利用されてきたのかという点から捉え返し、人びとが雑誌をどのように使い、愉しんできたのか、その多彩な豊かさに迫る。


●著者紹介(執筆順)*は編著者

永田 大輔*
所属:明星大学・明治学院大学・立教大学等非常勤講師
担当:序章,第1章,終章

近藤 和都*
所属:立命館大学産業社会学部准教授
担当:序章, 第4章, 終章

松永 伸太朗
所属:長野大学企業情報学部准教授
担当:第2章

池上 賢
所属:拓殖大学政経学部准教授
担当:第3章

董 鎧源
所属:早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程
担当:第5章

山口 敬大
所属:国立市立国立第一中学校教諭
担当:第6章

高艸 賢
所属:千葉大学大学院人文科学研究院助教
担当:第7章

森下 達
所属:創価大学文学部准教授
担当:第8章

山中 智省
所属:白百合女子大学人間総合学部准教授
担当:第9章

加藤 穂香
所属:国際基督教大学大学院
アーツ・サイエンス研究科博士後期課程
担当:第10章

山森 宙史
所属:共立女子大学文芸学部准教授
担当:第11章

小川 豊武
所属:日本大学文理学部准教授
担当:第12章

安 ウンビョル
所属:東京大学大学院情報学環・学際情報学府助教
担当:第13章

妹尾 麻美
所属:追手門学院大学社会学部准教授
担当:第14章

彭 永成
所属:桃山学院大学社会学部講師
担当:第15章

日高 良祐
所属:京都女子大学現代社会学部准教授
担当:第16章

藤嶋 陽子
所属:立命館大学産業社会学部准教授
担当:第17章

菊池 哲彦
所属:尚絅学院大学総合人間科学系准教授
担当:第18章

佐藤 彰宣
所属:流通科学大学人間社会学部准教授
担当:第19章
目次
序 章 雑誌文化から現代文化を捉え返す
 利用の観点を中心に(永田 大輔・近藤 和都)

 1 2020年代に雑誌文化を考えること
 2 メディア史的な雑誌研究の焦点:「読者共同体」と「教養主義」
 3 雑誌の誌面から読者の利用を跡づける
 4 本書の構成:趣味と雑誌利用の関係をめぐって


第Ⅰ部 趣味文化が作られる場としての雑誌

第1章 共同体としての『アニメージュ』
 「貸してください」「交換してください」とアニメブーム(永田 大輔)

 1 アニメージュという共同体とアニメブーム
 2 「テレビを保存するという実践の成立」と「新たなアニメファン」
 3 「テレビを保存する」ことの前提条件
 4 「テレビを録る」ことが作る共同性
 5 集団的なアーカイブとしてのテレビのコレクション

第2章 制作者へのインタビュー記事からみる「実力」
 読者=視聴者にとっての労働規範の理解可能性(松永 伸太朗)

 1 ファンが楽しむ対象としての制作者のスキル
 2 アニメ雑誌が提供する労働規範
 3 作家性の重視とガイナックスの生え抜きとしての今石洋之 
 4 ファンの見方/同僚の表現との差異化を通したスキルの理解 
 5 表現を通した現場のマネジメントへの小黒の同意 
 6 労働規範と雑誌資料 

第3章 『少年ジャンプ』という時代経験
 「雑誌について語ること」で何をしているのか(池上 賢) 

 1 雑誌経験を語ること  
 2 人生経験のなかのマンガ雑誌経験:ライフストーリー法とは何か 
 3 『週刊少年ジャンプ』を語る  
 4 用いられるマンガ雑誌経験とその広がり

第4章 『アニメージュ』とリスト
 情報の可視化をめぐる文化技術とアニメ経験の変容(近藤 和都) 

 1 文化技術としてのリスト 
 2 放映リストと計画的な視聴行為 
 3 放映リストと「へき地」カテゴリーの形成 
 4 スタッフリストと「おたく」の条件 
 5 記憶装置としてのランキング 
 6 リストの「軽さ」 

第5章 新作日本アニメの受容に中国のアニメ情報雑誌が果たした役割
 1990年代から2010年代の中国におけるアニメ受容(董 鎧源)

 1 日本アニメの輸入経緯と中国のメディア環境の変容 
 2 アニメ情報誌の誕生と「海賊版の時代」 
 3 ファンによる雑誌利用と購読者の年齢層 
 4 アニメ情報雑誌の細分化と雑誌時代の終焉 


第Ⅱ部 ジャンルを境界づける

第6章 ミステリの境界と自律をめぐる実践
 ミステリ専門誌『ぷろふいる』に着目して(山口 敬大)

 1 はじめに  
 2 『新青年』の形式と内容  
 3 ミステリ専門誌『ぷろふいる』  
 4 『ぷろふいる』の形式と内容  
 5 結論  

第7章 アニメソングは誰のもの?
 アニメ雑誌投稿欄における論争のゆくえ(高艸 賢) 

 1 アニメソングの語られ方の変遷をたどる  
 2 アニメ雑誌の読者投稿欄  
 3 1980年代のレコード会社の戦略:アニメを通じた歌手のプロモーション  
 4 1980年代の読者投稿欄  
 5 1990年代の読者投稿欄  
 6 アニメファンのためのアニメソング  

第8章 『コロコロ』はプラモブームにどう対応したか
 「ホビー文化のプラットフォーム」に変容した男児向け雑誌(森下 達) 

 1 コミュニケーションツールとしての児童雑誌  
 2 『ドラえもん』とファミコンのあいだに  
 3 『コロコロ』における初期のホビーマンガ  
 4 参加型イベントの定着と規模拡大  
 5 「虚構の現実化」の果て  

第9章 「面白ければなんでもあり」な活字コンテンツの展開
 ライトノベルの確立に寄与した雑誌群とその戦略(山中 智省) 

 1 ライトノベルを規定する枠組みの存在  
 2 ライトノベル雑誌に特有の機能・役割  
 3 雑誌が生み出しえた「面白ければなんでもあり」  
 4 「面白ければなんでもあり」の先にあるもの  
 
第10章 女性週刊誌の表紙の戦略
 見出しと写真の配置に着目して(加藤 穂香) 

 1 女性週刊誌の表紙  
 2 女性週刊誌とヒューマン・インタレスト  
 3 表紙の戦略:写真と見出し  
 4 ワイドショーと表紙  
 5 デジタル時代に引き継がれる女性週刊誌の表紙の戦略  

第11章 「マンガ雑誌の危機」言説の条件と“亡霊”化する雑誌
 1990年代から2000年代におけるマンガ出版の「雑誌利用」の諸相を通じて(山森 宙史)

 1 「マンガ雑誌の危機」という語り  
 2 1990年代から2000年代までのマンガ出版  
 3 コミックスに媒介されるマンガ雑誌  
 4 結論  


第Ⅲ部 情報を「使いこなす」

第12章 「序列化」された都市空間の歩き方
 『東京カレンダー』のテクスト実践(小川 豊武) 

 1 はじめに:都市空間への序列化されたまなざし  
 2 都市情報誌の先行研究と本章のアプローチ  
 3 分析:『東京カレンダー』のテクスト実践  
 4 おわりに:現代都市における格差と『東京カレンダー』の自己批評性  

第13章 時刻表を読む、時刻表に乗る/載る
 雑誌としての「時刻表」が作り出した行為の連鎖(安 ウンビョル) 

 1 はじめに:必須の情報を伝達する以上のものとしての時刻表  
 2 全体を俯瞰するまなざし、それを「完成」する身体移動  
 3 資料としての読者欄:「上手」な活用と「役に立たない」趣味  
 4 「欄外」読者コーナーの媒介性:時刻表趣味の共感と「載る」ための旅  
 5 終わりに  

第14章 リクルートスーツの確立と「コンサバ」の終焉
 誰もが就活生になる時代(妹尾 麻美)

 1 場面に適した服を着ること  
 2 女性ファッション誌が描く生き方と服装  
 3 手本としてのファッション誌  
 4 戸惑いの1990年代  
 5 生き方としての「コンサバ」の終焉  

第15章 プラットフォーム型雑誌という「理想型」の成立
 結婚情報誌『ゼクシィ』はいかに利用されてきたのか(彭 永成) 

 1 はじめに:「プラットフォーム型」雑誌という理想型の提示  
 2 プラットフォームへの道筋その1:ブライダル情報の大量生産  
 3 プラットフォームへの道筋その2:さらなる読者の包摂  
 4 ネット時代における雑誌『ゼクシィ』の優位  
 5 おわりに:複製不可能の「プラットフォーム」  


第Ⅳ部 趣味雑誌における身体性

第16章 音楽データへのインターフェースとしてのDTM雑誌
 『コンピュータ・ミュージックマガジン』の付録のユーザー(日高 良祐)

 1 インターフェースとしての雑誌メディア
 2 非ー互換性:1990年代に固有なDTM環境
 3 記事と添付ディスクの組み合わせ
 4 DTM雑誌における添付ディスク
 5 透明化したインターフェース

第17章 ファッションをめぐる憧れと実践
 女性ファッション誌『CanCam』における手本としてのモデルという存在(藤嶋 陽子)

 1 はじめに:ファッション誌と読者の関係
 2 「読者」を中心とする創刊初期の赤文字系雑誌
 3 理想的な女性像の提示に伴う雑誌専属モデルの前景化
 4 理想像と現実的な生活を架橋する「読者モデル」
 5 雑誌を介した「私たち」のスタイルの創出
 6 おわりに

第18章 雑誌が生み出すファッションフード
 欲望の宙吊りと食べ歩き(菊池 哲彦)

 1 はじめに:ファッションフードと雑誌との関わり
 2 アンノンとそれ以降の料理写真の視覚形式
 3 食べ歩き記事と雑誌利用
 4 SNS時代と食を楽しむ雑誌利用:雑誌はオワコンか

第19章 「辺境」からふれる「海外サッカー」
 サッカー雑誌と「たった一つの窓」(佐藤 彰宣)

 1 サッカーファンにとって雑誌の意味とは?
 2 誌面で試合を再現する
 3 ファンとしての「楽しみ方」
 4 「いまここ」でしかみられない感覚
 5 飢えの解消が招いた逆説
 6 多チャンネル化時代における雑誌の役割変化

終 章 雑誌利用の可能性
 「メディア論」と「社会学」という視点から永田 大輔・近藤 和都

 1 雑誌を利用するという「方法」?
 2 雑誌研究の可能性を開き直す
 3 雑誌をめぐるメディア論と社会学

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