絵本を開くと、そこは暖かい春の果樹園。
青空と白いくも、あたたかいかぜとひざし。
「うれしい! しあわせだ!」
と叫んだのはだれ?
スモモの木、ナシの木、サクラの木、リンゴの木の小さくてかわいいつぼみたち。
木たちの一年を美しく描く最初のページからこの絵本を読む楽しみが始まります。
春から夏、動物たちがやってきてたずねました。
「わたしの巣を作ってもいいですか。」
すると、木たちは「うるさい!」「きたない!」「じゃまだ!」といってことわりました。でも、リンゴの木は「わたしのところへ!」といっていつも喜んで動物たちを自分のところに向かえました。ムクドリ、キツツキ、シジュウカラ、モグラ、ヤマネなど。リンゴの木に住む動物がだんだん増えました。 それでリンゴの木は動物たちと一緒にくらす一日一日がとても幸せだったので、いつもニコニコ笑いました。
やがて寒い冬。動物たちはリンゴの木のあなの中や根っこのあいだで冬ごもり。葉がすっかり落ちた木たちはさびしくなりました。でもリンゴの木だけはしあわせでした。その秘密は何かしら。
この絵本は、リンゴの木から本当の成長とは何かを考えてみるようにと招かれます。私たちは体の成長だけではなく心の成長が一緒になる時、なおさら幸せになります。著者ミーラローべは、自分だけではなくて他人のことも考えられる心の成長の大切さを感動的に描いています。