まえがき 小川公代
序
百年後の『ダロウェイ夫人』
秦邦生
現代の小説
ヴァージニア・ウルフ(秦邦生訳)
「そこに彼女がいたから」――『ダロウェイ夫人』における愛と現前
ジリアン・ビア(栁澤彩華訳)
「六月のこの瞬間」――ダロウェイの日からの一世紀
ポール・サンタムール(西脇智也・古城輝樹訳)
読書する時空間――『ダロウェイ夫人』の読者たちを読む
中井亜佐子
ダロウェイ夫人と存在の偶然性――「向かいの家の老婦人」の謎について
田尻芳樹
仮面としての衣服――ファッションから見た『ダロウェイ夫人』と『オーランドー』
小川公代
ヴァージニア・ウルフの「魔法の庭園」――『ダロウェイ夫人』における樹木たちの生死
秦邦生
別の時間とこの人生――『ダロウェイ夫人』を『エブエブ』『歳月』とともに読む
河野真太郎
都市とモダニズム――英語圏現代文学における『ダロウェイ夫人』の残響
星野真志
トランスナショナルな書物史――エンプソン、宮本百合子、左川ちかによるウルフの受容
松本朗
『ダロウェイ夫人』をこれからも日本の大学で読むために――フェミニズムの差異・交差性・人種
松永典子
[インタヴュー]
ヴァージニア・ウルフと韓国文学
斎藤真理子(聞き手・小川公代)
[インタヴュー]
ヴァージニア・ウルフと松田青子文学について
松田青子(聞き手・小川公代)
[作品]
同胞を愛した男
ヴァージニア・ウルフ(片山亜紀訳)
文献案内――〈あとがき〉に代えて
秦邦生