プロローグ 世界は時間そのもの
第1章 豊かに存在する時間、タイムフルネス
時間を敵視する私たち
地質学的観点で「時間」を捉える
タイムフルネスの意義
本書について
第2章 時間を捉える道のり
遅咲きの学問、地質学
地球はどのくらい古いのか
地質年代の登場
地質学を停滞させたケルヴィン卿
チャールズとお茶を
放射能の発見と岩石の年代測定
国際層序委員会(ICS)
時間の役人
ウラン同位体で迫る地球の核
クレア・パターソンの功績
地質年代学の成熟
炭素14年代測定法の不確実性
カリウム─ アルゴン法
アルバレス親子と白亜紀
先カンブリア時代とアルゴン
時間の「地図」を作る
第3章 地球の歩み
スルツェイ島の一生
玄武岩でできている海洋地殻
未完成の海底地形図
中央海嶺
水の力
山脈の形成過程
山の侵食
丘は生きている
雨と地形
造山と地震
スロー地震
山の創造と破壊
人新世の到来
第4章 空気が変わる
スヴァールバル諸島を襲う時間の波
地球初期の大気
生命の証拠、ストロマトライト
鉄の時代
大酸化イベント
退屈な10億年
スノーボールアースの時代
現在の大気の誕生
古生代、中生代、新生代
硫黄が大量絶滅の犯人か
大量絶滅の共通点
第5章 グレート・アクセラレーション(人類活動による大変動)
粉々に砕け散ったトルマリン
人新世の始まりはいつか
もはや予測できない天候
気候変動をもたらすもの
海底堆積物と氷床コアがもたらした気候科学の劇的変化
地球の自己増幅
止まらない二酸化炭素濃度の上昇
暁新世・始新世温暖化極大
二酸化炭素の封じ込めは可能か
海に鉄を撤く
石灰岩を作る
硫酸化エアロゾルを噴射する
自然の破壊と復元の非対称性
第6章 タイムフルネス─つながる過去と現在と未来
チョウザメ・パトロール
地質学的な時間に生きる私たち
第7世代の原則、曽祖父母からひ孫まで
世代を超えるアートとネイティブ・アメリカン
これからの数百年を取り戻す
地球について深く知り、壮大な世界を生きる
タイムフルネスの実践
エピローグ 自らの力で進む
付録
注釈
訳者あとがき
索引
[特別付録]読書会や感想整理のための10の質問