ウクライナ戦争も3年目に入り、今やNATOを巻き込んで第三次世界大戦前夜の様相を呈しています。一方ではイスラエルが中東を騒乱の渦に叩き込み、停戦を求める国際世論を向こうに回し、その拳を降ろす素振りすら見せようとしません。
まさに混沌の時代。東南アジアでも混乱が起きており、火種はいつどこで燃え広がるか分かりません。それは日本にとって対岸の火事では決してありません。
火種はいつからくすぶっているのか。国家間の争いを紐解けば、そこには長い歴史が横たわり、国境が古来から国家同士の対立の歴史であったように、争いはすべて地政学から読み解くことができます。
対立はなぜ起きるのか、なぜ紛争はなくならないのか、戦争はどうすれば避けられるのか。そして、そんな時代に日本が直面している問題は何か。
新たな年を迎えるにあたって、日本の未来を読み解く一助となる一冊です。
もくじ
はじめに
第1章 日本を取り巻く極東アジアの問題点
「台湾有事」はすでに始まっている──!
①台湾有事の地政学的リスク
②台湾有事はいかにして起きるか
③中国はなぜ台湾を欲するのか
④戦略拠点としての台湾の価値
⑤有事勃発シナリオ──その時日本は…
⑥「台湾有事」より「日本有事」の可能性
中国の真の実力とは
①衝撃の戦勝80年パレード
②中国人民解放軍 注目の兵器
③古い中国観は捨て去るべき
朝鮮半島有事
半島激震!難民に沈む日本
第2章 世界紛争地図を解読する
終焉に向かうグローバリズム
キリスト教と白人至上主義
考察 日本の地政学的リスク
【アジア民族史集中講義】
①極東の島国にやってきた渡来人たち
②日本の隣人「朝鮮人」の起源
③一強多弱の多民族国家・中国
④現在進行形の民族問題 ウイグルとチベット
⑤台湾独立問題を生んだ「漢人」同士の対立
⑥国民と見なされないミャンマーのロヒンギャ族
⑦アメリカのアジア人差別の歴史
第3章 昭和100年の地政学
よみがえる大アジア主義
①「東アジア連合構想」でリードせよ
②日韓合邦論の思想
④東アジア連合構想の第一歩
⑤東アジアから新世界秩序を
日本地政学の夜明け
②幕末から維新へ~日本ナショナリズムの原点
②台湾征伐と脱亜論
③日清・日露戦争以降のアジア政策
④大東亜共栄圏とは何だったのか
⑤戦後80年の地政学的認識
⑥結論 昭和100年の大アジア主義
亜細亜同質主体民族主義思想とは