はじめに なぜ「文豪とアルケミスト」を本気で考えてみたのか 大木志門
第1部 キャラクター・関係性・二・五次元文化
「尾崎一門」の息子(ライバル)たち――「文豪とアルケミスト」における「泉鏡花」と「徳田秋声」の「関係性」 金子亜由美
「文豪」を媒介とした「文豪とアルケミスト」の私小説的受容――志賀直哉を例として 梅澤亜由美
キャラクターを通して文学に相渉るとは何の謂ぞ――「二・五次元文化」の中の「文豪とアルケミスト」 大木志門
第2部 文アニ・ノベライズ・読書行為
「物語なき世界」にたむろする――テレビアニメ「文豪とアルケミスト」の理と視聴者 今井瞳良
芥川龍之介と太宰治を結び直す――アニメ版・ノベライズ版『文豪とアルケミスト~審判ノ歯車~』の世界観 小澤純
「文豪」を育てるということ――「おやすみ、カムパネルラ」からのアプローチ 大島丈志
ノベライズ『君に勧む杯』の文豪たち――現実と空想の間に生きる井伏鱒二・横光利一・佐藤春夫 掛野剛史
第3部 アダプテーション・文劇・朗読
多喜二転生――あるプロレタリア文学者をめぐるアダプテーション 島村輝
演じられた文学者――近代文学と演劇が織り成す世界 赤井紀美
「文豪とアルケミスト」における「朗読」の可能性――横光利一「春は馬車に乗って」を聴くという経験 芳賀祥子
第4部 文学館・学校・公共性
「文豪とアルケミスト」と文学館・記念館とのタイアップにみる〈関係性〉 影山亮
〈「文アル」×文学館〉の行方 上牧瀬香
新美南吉記念館特別展「南吉と読書」と「文豪とアルケミスト」――展示方法の可能性 山岸郁子
「文豪とアルケミスト」で近代文学の授業を押し拡げる――文学教育を「文豪コンテンツ」で支えるために 構大樹