ゼロから考える、「支援」という営み
「カタカナソーシャルワーク」では現場で支援を実践できないのではないか。措置制度の時代から障害福祉現場に長らく身をおく二人の著者がずっと考えてきた「支援」との向き合い方を、10のテーマに分けて綴ります。
よい支援をしようとすればするほど、「もやもや」がたまっていく。そんな日常のなかで、利用者・家族と支援者の間を介する支援という営みを、過去から現在までに考え方をかえるヒントをくれたエピソードを交えながら、さまざまな角度から「支援」を掘り下げていきます。障害者の支援にかかわる方はもちろん、福祉の現場で支援に携わる多くの方に読んでいただきたい一冊です。
1 本人主体—「してあげる支援」はいらない
2 意思決定支援—「してあげない支援」は支援なのか
3 ケアマネジメント—支援と支配
4 信頼関係(ラポール)—同感的理解から共感的理解へ
5 寄り添う①—真に受ける支援
6 寄り添う②—真に受けないのも、また支援
7 支援者の自己覚知—転回する支援
8 アセスメント—援助関係と専門性
9 インフォーマルとフォーマル—制度と支援
10 不確実性への耐性(ネガティブケイパビリティ)—結論が出ないことを恐れないという専門性