本書は、イラストやマンガなどの制作に欠かせない「パース(透視図法)」を、初心者にもわかりやすく、段階的に学べる実践的なワークブック形式の本です。ねこのミッチがパースを学んでいくという4コマ漫画を交えながら、描く順序まで理解できる図解と、ワークを通して丁寧に解説しています。読者自身が手を動かしながら理解を深められるよう工夫されています。
<基礎編>では、まず「パースとは何か?」という基本からスタート。アイレベル(目線の高さ)や透視図法の種類(一点・二点・三点透視)を、箱や部屋の描写などを通じて理解していきます。ワークで自分で描いてみることで、徐々にパース感覚を身につけていきましょう。
<実践編>では、床や壁の等間隔の描き方、パースからズレた物体の描写、坂道や階段などの傾斜のある構造物の描き方、さらには円や円柱をパースに乗せる方法まで、実際の背景作画に役立つテクニックを解説。「うそパース・にせパース」など、実際の作画現場で使われる応用技法にも触れており、理論だけでなく“描けるようになる”ことを重視した構成が魅力です。
<キャラクター編>では、背景パースにキャラクターを自然に配置する方法を解説。アイレベルを理解することで、身長の異なるキャラ同士などでも違和感なく同じ空間に描けるようになります。「キャラを背景に自然に配置できるようになろう」という目標に向けて、アイレベルの考え方やアオリ・俯瞰の違いなど、キャラ作画にも直結する内容が充実しています。
パースに苦手意識がある方、背景とキャラの一体感を高めたい方、そして描き込み式の紙面でじっくり練習したい方に最適な一冊です。
【目次】
<基礎編>
1 パースについて(導入・基礎知識)
2 アイレベル
3 一点透視図法
4 二点透視図法
5 三点透視図法
<実践編>
6 等間隔の床や壁の描き方
7 パースからズレたものの描き方
8 坂道・階段・傾きのパース
9 円をパースに乗せる
10 うそパース・にせパース
<キャラクター編>
11 キャラをパースに乗せる
ワーク解答