*目次
プロローグ――〝自由〟こそ音楽表現の起点
I 情熱を燃焼させた若き天才ピアニスト
1 神は天才がお好き
狂乱にも似た『ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第二番』の終楽章
2 生まれ故郷はウズベキスタンのタシュケント
タシュケントからモスクワへ
ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝、ホロヴィッツとの出会い
ポーランドの視聴者が激怒したショパン国際ピアノコンクールの決定
病と心に生きつづける音楽
3 〝自分式〟の音楽創り
二分されるスルタノフの評価
〝人間スルタノフ〟と〝音楽家スルタノフ〟
ユニークさと人生を誠実に生きぬく力
4 ピアニストとしてのスルタノフ
原石としての〝能動性〟
〝脱力〟こそピアノ演奏の根底
音楽と自己の一体化
5 スルタノフの作品、解釈、演奏
音楽とは何か
作曲家は作品の生みの親
「解釈」の貧困さ
華麗で個性的な演奏スタイル
II スルタノフと時代を共にしたピアニストたち
1 若きヴィルトゥオーソ
スタニスラフ・ブーニン
エフゲニー・キーシン
横山幸雄
フィリップ・ジュジアーノ
2 二十一世紀のピアノの魔術師
ユジャ・ワンとダニール・トリフォノフ
3 燃えるロマン
ショパン『バラード第四番ヘ★短調作品五十二』
――ブーニンとスルタノフ
ショパン『ピアノ・ソナタ第三番作品五十八』
――ジュジアーノ、横山幸雄とスルタノフ
ショパン『エチュード第十二番ハ短調作品十の十二』
――キーシンとスルタノフ
チャイコフスキー『ピアノ協奏曲第一番変ロ短調作品二十三』
――トリフォノフ、ユジャ・ワンとスルタノフ
III スルタノフの遺産――語りかけるYou Tube動画
1 動画のすばらしさ
2 独奏としてのステージ演奏
リスト『メフィスト・ワルツ』(一九八九年演奏)
ショパン『ポロネーズ第六番〈英雄〉・作品五十三』(一九九五年演奏)
ショパン『スケルツォ第二番変ロ短調・作品三十一』(一九九五年演奏)
ラフマニノフ『ピアノソナタ第二番ニ短調・作品三十六』(一九九六年演奏)
ベートーヴェン『ピアノソナタ第二十三番・作品五十三〈第一楽章〉』(一九九八年演奏)
プロコフィエフ『ピアノソナタ第七番・作品八十三』(一九九八年演奏)
ショパン『マズルカ第三十五番・作品五十六の三』(一九九九年演奏)
リスト『ピアノソナタ・ロ短調』(一九九九年演奏)
3 管弦楽と共に――ピアノ協奏曲
ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第二番ハ短調・作品十八』(一九八九年演奏)
ショパン『ピアノ協奏曲第二番へ短調・作品二十一』(一九九五年演奏)
チャイコフスキー『ピアノ協奏曲第一番変ロ短調・作品二十三』(一九九〇年演奏)
4 データでみるステージ演奏
アレクセイ・スルタノフ関係資料一覧
エピローグ