壱岐島で暮らす、ごくごく普通の人々。しかし、その誰もが語るべき物語を持っている。
「医師の家」の運命に翻弄される人と、一家をとりまく人々。フィリピンからやって来た一人の女性の淡い恋の記憶。軍人の父を持つ少女の強く、美しい生き様。島に暮らす人々に残る戦争の記憶……。
島の空気、懸命に自分の物語を紡ごうとする人々の力強さ、はかなさ、愛おしさ。すべてが溶け合い、ひとつの歌を紡いでいく。
プラダ主催の国際文学賞「プラダ・フェルトリネッリ賞」を日本人で初受賞した松嶋圭、待望のデビュー作。壱岐島を舞台にした16の短編を収録。