川瀬巴水の風景画や小原古邨の花鳥画など、「新版画」の作品は、緻密で写実的な描写、美しい色彩、失われて久しい日本の原風景が描かれていることから、国内外で人気を集めています。
新版画はもともと、明治末頃から衰退しつつあった浮世絵とその技術を、新しい形で蘇らせることを目的として生まれたものでした。それを先導したのが、「渡邊庄三郎」という一人の版元です。本特集では渡邊庄三郎の日記から新たに判明した新情報を交えつつ、版元としての活動を通して、新たな視点で新版画を捉え直す特集です。
【紹介作家】
川瀬巴水/伊東深水/小原祥邨(古邨)/吉田 博/石渡江逸/井出岳水/伊藤総山/伊藤孝之/上野(鳥居)忠雅/エリザベス・キース/織田一磨/笠松紫浪/北川一雄/小早川 清/高橋松亭(弘明)/チャールズ・W・バートレット/月岡玉瀞/土屋光逸/名取春仙/楢崎栄昭(扶陽)/橋口五葉/平野白峰/フリッツ・カペラリ/古屋台軒/武藤嘉亭/柳原風居/山川秀峰/山中古洞/山村耕花(豊成)/渡邉霞江