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複数言語で育つ子どもたちの可能性

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商品説明
戦前戦後、多くの日本人が南米・ボリビアへ渡り、移住地を切り開いた。本書はボリビア移住地への訪問・調査から、日系移民たちの継承言語・文化がその移住先の社会への影響まで拡がっていることに着目し、それを通じて、多くの移民を受け入れている日本が学ぶべきことを考える。
目次
はじめに

第1章 ボリビアの移住地、その歴史―「オキナワ移住地」「サンフアン移住地」
吉富志津代(武庫川女子大学教授)
1.日本の中南米諸国への送り出し政策の歴史
2.オキナワ移住地
3.サンフアン移住地

コロニア・オキナワについて
渡邉英樹(一般社団法人日本ボリビア協会相談役)

第2章 コロニア・オキナワの日本語教育―カリキュラム開発の試み
牧野圭二郎(オキナワ第一日ボ学校教師)
1.はじめに
2.コロニア・オキナワの教育の変遷
3.日ボ校の日本語クラスの概略
4.コロニア・オキナワ、日ボ校の言語アイデンティティと文化的アイデンティティ
5.教師の教育観、学習観
6.カリキュラム開発と現状
7.これからの日ボ校と今後の課題

ヌエバ・エスぺランサ校での継承日本語教育の取り組み
渡辺紗生(サンタクルス日本語教室教師)

第3章 サンフアン学園の継承語教育、その変遷
本多由美(サンフアン学園日本語科主任)・吉富志津代
1.はじめに——継承語教育を続ける意義
2.サンフアン学園の設立背景と移住地教育の試行錯誤(1955年〜1986年)
3.サンフアン学園の変換期——ボリビア社会との共存へ(1987年〜2013年)
4.ボリビア社会とともに歩むサンフアン学園(2013年〜2024年現在)
5.おわりに——課題と未来に向けて

第4章 コロニアの人々のグローバルな移動と日系社会に蓄積される日本語資源
落合知子(摂南大学准教授)
1.はじめに
2.移動するコロニアの人々
3.移動の変質——移民・デカセギから腕試し・社会経験・自立へ
4.バイリンガルを育む実践とバイリンガルであることの利点
5.日本語教育拠点への現地ボリビア人の参入と日本語能力の変動
6.日本語教師の育成——だれが日本語教育を担っているか
7.総括と考察——移動の資源性について

第5章 ラテンアメリカの日系人たちの活動
渡辺紗生・落合知子/日比野純一(特定非営利活動法人エフエムわいわい理事)
1.サンタクルスの日本語教育——日本語普及学校からサンタクルス日本語教室へ
2.ペルーの日系人社会について

これからのボリビア日系社会について
安仁屋滋(ボリビア日系人連合会事務局長)

パラグアイの日系社会について
日比野純一・吉富志津代

第6章 日本の教育現場との比較から考える
吉富志津代
1.在日外国人をとりまく日本社会と教育環境
2.本書で取り上げた取り組みが日本社会に示唆するもの
3.まとめ

おわりに

【付記】「二つ以上の言語環境で育つ子どもの支援体制に関する研究——日系ボリビア人の事例から」報告書
(独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事業・挑戦的萌芽研究2016-2018)より
(協力:公益財団法人名古屋国際センター、ワールドキッズコミュニティ)
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