「やり過ぎたことはあっても、やり残したことは一つもない」
著者の齋藤淳一郎氏は平成28(2016)年4月、栃木県矢板市長選に勝利した。
43歳の時でした。栃木県にある25市町の中で最年少、矢板市の歴史の中でも一番若い市長として就任しました(いずれも当時)。
齋藤氏は政治家の家庭に生まれ育ったわけではありません。政治家を志したのは小学2年生の時、昭和55(1980)年6月22日。史上初の衆参ダブル選挙の時に演説会場に連れていかれ、その熱狂ぶりを目の当たりにしたことがきっかけだといいます。斉藤氏の誕生日は6月15日。8歳になって1週間後のことでした。
小学校、中学校、高校はいずれも地元の公立。小学校では児童会長を、中学高校では生徒会長を務め、卒業後は「雄弁会にはいるため」に早稲田大学に進学しました。
卒業後は県職員として奉職。2002年3月から3年間ジェトロ(日本貿易振興機構)の香港事務所に派遣され、東アジア、東南アジアの国々を飛び回っていました。そのころ、下野新聞紙上で記事を連載し、それは「アジアの臍から-香港駐在リポート-」とのタイトルで書籍化され下野新聞社から2006年3月に出版されました。
本書は強い思いで「地方自治、地方政治を生業としたい」と願い、行動し続けた男の足跡を描いた1冊です。