「部下に自分の思いが伝わらない……」
「部下と、どう接していいかが分からない……」
最近、こうした上司の悩みを、よくお聞きするようになりました。
同じように私自身も、自分が経営する施設で実際に体験してきたので、その気持ちはすごくよく分かります。
当時の私は部下が思うように動いてくれないことに不満がたまり、強いストレスを感じていました。
それが今では、部下が生まれ変わったように生き生きと働き、職場が明るくなっています。
部下との関係が改善される過程で、私は「これだ!」と思える気づきがありました。
それは、たった一つのことでした。
部下は決して働きたくないとか、上司の言うことに逆らうということではなく、
「どう動いたら良いかが分からなかった」だけなのです。
これに気づき、言い方を変えて自分の思いを語ったところ、どんどん自分の思いが言えるようになり、しかも、これが、伝わるようになりました。
その変化に私自身、驚きました。
ちょっと、伝える言葉を変えただけなのに……。
それが「ことばケーション」です。
その方法を本書で紹介するわけですが、単に部下とのコミュニケーションを良くするだけでなく、仕事をする上で大切な心理的安全性を高め、上司部下両方のモチベーションもアップするのです。
お金をかけずに、誰もができる方法です。
しかも、スキルも訓練も必要ありません。その証拠に、私は、その日、その瞬間からできるようになりました。(以上「まえがき」より)
上司と言って多くの場合は中間管理職だと思います。
「ことばケーション」は、上司に対しても使えます。
それだけでなく、夫婦関係、友達関係、親子関係等々にも効果を発揮します。