通訳案内士のエッセイ-外国人に日本を案内する通訳ガイドという仕事
コンピューター社会になり、ますます人間同士の触れ合いが希薄になってきている今の時代に、世界中のいろいろな国の人達と直接話しができて、とてもラッキーだと思っています。
旅のガイドを通して得られた人との出逢い…語らい…楽しさ…笑顔…喜び…充実の日々…。
著者「はじめに」より抜粋
私が通訳ガイドに就業した時期は、政府が観光立国を目指し、訪日観光客の誘致策が展開された直後だったため、インバウンド客が急増していました。ガイドの仕事の依頼も多く、とてもこなすことが難しいほどの需要がありました。
ところが二〇二〇年に入り、コロナによるパンデミックの影響で東京オリンピックが延期。世界の往来は大幅に規制され、海外からの入国者が激減しました。
新型コロナウイルス禍に見舞われる直前の二〇一九年の観光客は三千万人以上もいて、旅行消費額は四・八兆円と過去最高を更新しました。
毎年春になると、各旅行業者は観光通訳不足で頭を悩ましていましたが、そんな状況が二〇二〇年になって一変したのです。
インバウンドがもっとも活況を呈していた時期に通訳ガイドの仕事ができたのは、とてもラッキーだったと思います。この七年間のガイド生活を振り返ると、数々の出来事が走馬灯のように蘇ってきます。
そんな思いで、元気に動きまわっていたガイド時代の回想記をまとめ、ハッピーな時代を懐古することにしました。新聞や雑誌に書いていた記事に、新たに加筆してまとめたのが本書です。