グローバル化の知られざる影
「アメリカ司法省にとって、日本企業とその社員は、イージーターゲットだ」
30人を超える日本人ビジネスマンが、アメリカの刑務所送りになっていた。
さらに30人が国際指名手配に。
「史上最大」の自動車部品国際カルテル事件を追った10年。
海外法務リスクに警鐘を鳴らす!
ふつうに仕事をしていた日本人ビジネスマンが、ある日突然、アメリカ司法省に摘発される。国際カルテル事件に関与したとされ、独禁法違反に問われる。ある者は海を渡り、司法取引を結ぶ。その結果は連邦刑務所行きだ。またある者は、起訴されても日本国内に立てこもる。
囚人を選ぶか、逃亡者を選ぶか、究極の選択を迫られる。
企業も重いペナルティーを科される。100億円を超える罰金も珍しくない。汗水たらして稼いだ利益が一瞬にして吹き飛ぶ。
アメリカ司法省にとって、日本企業とその社員は、イージーターゲットだ。
まずは、敵を知ることから始める必要がある。