序章7
1. 研究の目的と背景7
2. 各章の構成、研究方法11
第1章 研究対象及び領域の確認14
1. 〈異型〉の語の定義14
2. 日本の大衆向け印刷メディアの始まり15
3. 〈異型〉のデザインの萌芽としての江戸後期の事例18
(1)鯰絵19
(2)異類合戦絵26
第2章 明治から平成(現在)までの〈異型〉を用いた作家研究30
1. 明治・大正の作家研究30
(1)作家研究:小林清親31
a. 作品分析:《眼を廻す器械》32
b. 作品分析:《亜西亜の貝産物》36
(2)作家研究:北沢楽天39
a. 作品分析:《国民木の立枯》39
b. 作品分析:《内閣の妖怪面》43
(3)作家研究:小川治平45
a. 作品分析:《燃上る勞働者の火》46
b. 作品分析:《ヒョットコの後ろでオカメが先刻からお待ち兼ね》
49
2. 昭和・平成の作家研究51
(1)作家研究:近藤日出造52
a. 作品分析:《あゝ眼クソ鼻クソ》52
b. 作品分析:《自共党首会談》55
(2)作家研究:辰巳四郎58
a. 作品分析:朝日ジャーナル第14巻第13号掲載『派兵』挿絵58
b. 作品分析:朝日ジャーナル第14巻第20号掲載『派兵』挿絵62
(3)作家研究:U.G.サトー64
a. 作品分析:新書『しなやかに生きてる人の習慣術』の表紙画64
b. 作品分析:ポスター《人形劇フェスティバル》67
第3章 〈異型〉の外観と作家の制作姿勢との関連性73
1. 〈異型〉の二つのタイプ73
2. 辰巳四郎の特異性 作品《負け犬》模写を通した分析75
3. 辰巳四郎とU.G.サトーの比較による制作姿勢の考察82
第4章 自作研究84
1. シュルレアリスムからの影響85
(1)影響1:非現実への志向85
(2)影響2:想像力を遊ばせる描画姿勢86
2. 初期の試行的描画(2009~2011)89
(1)初期の試行内容と現れたイメージ89
(2)得られた知見91
3. 描画方法とモチーフの固定化(2012~2014)95
(1)色彩と統一感の課題解決95
(2)イメージのグラフィックデザインへの展開98
(3)デジタルデータによる描画への移行100
4. 現在の〈異型〉試作手法(2014以降)102
(1)試作《Illustration sources Vol.4―No.298》の制作手順103
(2)試作《Illustration sources Vol.4―No.299》の制作手順110
(3)ボキャブラリーとしての〈異型〉のイメージ118
5. 生物表現としての〈異型〉のコミュニケーション作用124
結論131
あとがき143