• 発売日:2025/11/10
  • 出版社:並木書房
  • ISBN:9784890634651

読み込み中…

「政軍関係」研究Ⅱ

「政軍関係」研究Ⅱ

浜谷 英博 (編集)
堀 茂 (編集)
黒澤 聖二 (編集)
通常価格 2,200 円(税込)
通常価格 セール価格 2,200 円(税込)
SALE 売り切れ
  • 発売日:2025/11/10
  • 出版社:並木書房
  • ISBN:9784890634651
ネットストア在庫 詳細
    読み込み中...
My店舗在庫
    My店舗登録で在庫確認と店舗お受け取りのご利用が可能になります。(要ログイン)
  • 在庫表示のサンプル
商品説明
戦後、日本では「防衛」や「軍事」を語ることが長く避けられてきた。しかし、世界が再び軍事力の現実に直面するいま、政治と軍の関係を問い直すことが不可欠である。本書は、日本の歴史と文化に根ざした「新しい政軍関係」の姿を探る第2弾。英米型の制度をなぞるのではなく、日本独自の発想で現代の安全保障を再考し、サイバー戦や自律型兵器といった新時代の課題にも踏み込む。政治と軍が信頼と緊張を保ちながら協働するための道を示す!
目次
 国家の覚醒を促す 櫻井よしこ(国家基本問題研究所理事長)1
 第二次「政軍関係」研究会の挑戦 浜谷英博(「政軍関係」研究会座長代行)6
 [講師・編集者略歴]21


第1部 英国・ドイツ・アメリカ編 …………………………………………………25


第1章 英国の政軍官関係(山崎元泰)26

 英国の政軍関係──揺るぎない文民統制 26
 日本の特殊な文民統制──文官〝優位〟のシステム 29
 英国の軍と官の関係──軍官混合の組織で戦争指導 31
 おわりに──英国民が抱く軍への信頼と尊敬の念 34

〈総括〉英国の政軍関係
王冠の下の軍隊、憲法の下の自衛隊 37
 英国の文民統制と首相権限の強さ 37
 英国と日本における軍の伝統と国民意識の違い 40
 統帥権と国家元首をめぐる日本の課題 46
 英国の国防省組織と文官・軍人のバランス 49
 英米法の軍事的影響と英国の政軍関係の寛容さ 53


第2章 ドイツにおける政軍関係(松浦一夫)57

 政軍関係(軍事に対する政治の優位)の憲法上の制度枠組 57
 軍事に対する議会統制のための特別機関──防衛委員会と防衛監察委員 60
 軍隊国外出動決定に対する議会統制 63
 軍人と政治 65

〈総括〉ドイツの政軍関係
ドイツ軍人はなぜ「制服を着た市民」なのか 70
 法による軍事統制──緻密な法体系と緊急事態対応 70
「制服を着た市民」という理念と軍人精神の希薄化 76
 軍のモチベーションとドイツ的「内面指導」への懸念 79
 軍事オンブズマン制度の是非──監視強化と自浄作用のバランス 81
 連邦憲法裁判所の存在と派兵判断──司法が政策を変える 85


第3章 アメリカにおける政軍関係とその実際(和田修一)89

 アメリカ政治制度の特徴と政軍関係 89
「財布と剣を分ける」──政軍関係における大統領と連邦議会 91
 軍事に対する民主的コントロールと連邦議会 93
 事例研究(1)湾岸危機・湾岸戦争時の議会の動き(一九九〇〜九一年)95
 事例研究(2)9・11テロとイラク戦争をめぐる連邦議会の動き(二〇〇一〜〇七年)97
 おわりに──日本へのフィードバック 99

〈総括〉アメリカの政軍関係
トランプ政権期に露呈した政軍関係の歪み 101
 アメリカにおける軍と社会の関係──市民兵からプロフェッショナリズムへ 101
 トランプ政権と「主体的統制」──軍との政治的取引の構図 106
 市民社会と軍のあいだに横たわる矛盾──トランプ政権の一貫性欠如 110
 戦争権限法の成立背景とその意義──議会復権をめぐる闘い 114
 アメリカにおける国益判断と軍事行動の正当性 119
 軍人・退役軍人への尊敬と制度的保障 125
 州兵と連邦軍の二重統制──トランプ政権下の不協和音 128

〈補遺〉
アメリカの「政軍関係」と「文民統制」(堀 茂)135
「政軍関係」におけるアメリカの歴史的経緯 135
 ハンチントン理論の今日的意義 137
 ハンチントン理論への批判 139
 有効な「文民統制」とは 141
 ハンチントン以降の「政軍関係」理論 143
 二つの統制モデル 144
 トランプ政権の統制スタイル 147
「軍産複合体」という構造的問題 148

第2部 日本編 ………………………………………………………………………………………………………………151


第4章 現場から見た日本の「政軍関係」(佐藤庫八)152

 第一線部隊から見た政軍関係 153
 中央の幕僚組織から見た政軍関係 155
 その成功例と失敗例 157
 現場が望む政軍関係(1)──武力行使の開始時期の見直し 159
 現場が望む政軍関係(2)──軍事委員会の設置 160
 おわりに──真に戦える枠組みの構築 161

〈総括〉日本の政軍関係
軍事と政治の断絶を越えて 163
 現場から見た政軍関係──防衛出動と武力行使の狭間 163
 軍事の現場感覚と法制度のギャップ 171
 政治家に求められる軍事的理解と制度設計 173
 政治と軍事の信頼関係構築に向けて 180


第5章 有事の自衛隊行動と民間防衛(小川清史)185

 はじめに──栗栖発言の本意 185
「事態認定」の壁 186
 国民保護法と民間防衛 188
 武力攻撃事態等の認定 189
 憲法への自衛隊明記と防衛二法の改善提案 191
 おわりに──強制力による住民避難とネガリスト方式の軍事行動 195

〈総括〉日本の民間防衛と政軍関係
「事態認定の壁」が突きつける課題 197
 国民保護法の適用範囲と「事態認定の壁」 197
 民間防衛の誤解と市民防護の本質 203
 自衛隊法のポジリスト方式とその限界 209
 交戦規定(ROE)運用の難しさと政治の関与 212
 事態認定と自衛隊の法的位置づけの見直し 217


第6章 帝国憲法下の「政軍関係」と統帥権(堀 茂)220

 はじめに──統帥権の本質とその運用の実態 220
 国家揺籃期の「政軍関係」──参謀本部独立の経緯 222
 帝国憲法制定後の「政軍関係」 223
 日清・日露戦争時の「政軍関係」 225
 戦間期における「政軍関係」と永田鉄山らの陸軍「革新」案 226
「文民統制」的志向の模索 228
 おわりに──「統帥権の殼」を破ろうとした永田らの改革 230

〈総括〉統帥権と政軍関係の変遷
日本の政軍関係再構築への課題 232
 統帥権をめぐる歴史的誤解と総力戦体制の模索 232
 政治的軍人と軍事プロフェッショナリズムの欠如 240
 天皇統帥と国軍化をめぐる制度的課題 246
 防衛省組織と文官統制の残滓 250
 憲法改正と軍の法的位置づけの必要性 256


第3部 共産国およびサイバー編 ……………………………………………………261


第7章 共産主義国家の政軍関係(村井友秀)262

 主観的文民統制と客観的文民統制 262
 独裁国家の政軍関係 264
 ロシアの政軍関係 265
 中国人民解放軍の構造 268
 共産党にとって危険な中国軍 270

〈総括〉共産主義体制下の政軍関係
独裁国家の軍事統制モデル 274
 共産主義国家における政軍関係──ロシアと中国の構造と監視体制 274
 国際情勢下で揺れる中国軍──国軍化への移行は可能か 281
 ロシアの文民独裁と軍指導者の距離感 283
 独裁体制を支える人民解放軍──「国家内国家」と愛国教育の強化 287


第8章 アメリカのサイバー戦略・
サイバー軍をめぐる政軍関係(永野秀雄)291

 ブッシュ政権──抑止的なサイバー戦略 292
 オバマ政権──防御中心のサイバー戦略 293
 仮想敵国からのサイバー攻撃 294
 アメリカが陥ったサイバー空間における「抑止論」の罠 295
 第一次トランプ政権──能動的サイバー作戦への転換 297
 バイデン政権──継続的従事理論を推進 298
 第二次トランプ政権──軍種としての「米国サイバー軍」成立の可能性 299

〈総括〉サイバー戦と政軍関係の変容
文民と軍人の境界が消える時 302
 サイバー軍の登場と従来の政軍関係の逆転 302
 軍人と文民技術者の混在──国際法と忠誠心のはざまで 306
 能動的サイバー防御と専守防衛 311
 政軍関係に完成形はあるのか──地域研究から見えてきたこと 315

「あとがき」に代えて
諸外国事例と日本的モデルの模索──「先見的文民統制」の構築に向けて 322
詳細を表示する

カスタマーレビュー

honto本の通販ストアのレビュー(0件)

並び順:
1/1ページ

最近チェックした商品