ジーン・ウェブスター Jean Webster の名作『あしながおじさん Daddy-Long-Legs』の英文と日本語訳を対訳で示し、必要に応じて(受験英語であまり取り上げられない単語や表現を中心に)その意味や説明を添えてあります。
この本の一番の特徴は、前半に対訳式の英文と訳文が並び、さらに英文の音読ファイルが無料で利用可能となっていること。
日本語訳を参考に一通り読んで内容を理解したところで、今度は英語の朗読を聞きながら英書を読むという、目と耳を使った新しい読書体験ができるようになっています。
また、この本の挿絵(さしえ)は、作者ジーン・ウェブスター自身が描いたもの。
「へたうま」というより本当に下手(?)……とはいえ、つい口元がゆるんでしまう味のある絵を楽しむことも読書の楽しみの一つ。
目次
はじめに
ゆううつな水曜日
大学一年で書いた手紙
大学二年で書いた手紙
大学三年で書いた手紙
大学四年で書いた手紙
はじめてのラブレター
著者のジーン・ウェブスター(1876年~1916年)はアメリカの作家です。
学生時代から短編小説を書いて校友会誌に発表するなど、作家を目指していました。大学での寄宿舎生活をもとに書いた『あしながおじさん』がベストセラーとなったのは36歳のときで、結婚して幸せな生活を送っていましたが、娘を出産した二日後に産褥熱で逝去。39歳でした。
『あしながおじさん』では「作家になる」ことが重要な意味を持っていますが、これは当時のベストセラー作家マーク・トウェインと(かならずしも円満ではない)親戚関係にあった(母がトウェインの姪で、父は『ハックルベリーフィンの冒険』の出版社の共同経営者で、経営方針の食い違いでトウェインに解雇された)ことを反映しているようです。