はじめに
第一章 盛岡発・偉人のプロデュース──宮沢賢治を創る人びと
第二章 宮沢賢治の会とその活動
コラム① 高畑勲と宮崎駿のアニメーション映画──賢治童話の映像的誘惑
第三章 宮沢賢治が創り上げられる──草野心平の貢献と移し替えられる「雨ニモマケズ」
第四章 『グスコーブドリの伝記』──講義録、夜学、そして方言撲滅運動
コラム② 読者にとっての『銀河鉄道の夜』とは──〈岩波文庫ヴァリアント〉は何を問うのか
第五章 『どんぐりと山猫』と大正期の教育──隠された“教育ドラマ”を開く
第六章 海を渡った『風の又三郎』──日活映画と文部省作サイレント版
コラム③ 総督府図書館(朝鮮・台湾)の賢治関連書/四川外国語学院(中国)と黄瀛
第七章 飛行と帝国主義──もう一つの又三郎
第八章 旅マタギと資本主義の論理──『なめとこ山の熊』における〈ケア〉の精神
巻末資料① 「聞き書き 私の歩いた道」(菊池暁輝)
巻末資料② 日活映画『風の又三郎』新聞広告
あとがき
掲載論文情報一覧
索引