巻頭口絵「嶽啓道 まじなゐの風景」
まえがき
【第一章】 きりん誕生
きりん師とともに「洞」へ
女性だけが継承したまじないと占いの秘法
見えないおかげさまに人生を教えられる
少女に対して行われた秘儀伝授
「麒麟」となった宿命の子
0歳児記憶と前世の因縁
霊的コミュニケーションと肉体に先んじた意識
演技と孤独の子ども時代
山の民と呑み込む修行
失われてゆく「洞」と引き継がれる縁
貫洞で受け継いだ実践まじない
言葉いらずの継承
【第二章】 シンラとまじない
まじないと祈りの言葉
まじないとは「まじわる」こと
熊の皮に描かれた「シンラの理」
祈祷壇としての熊皮図
この世の構成要素「天・地・山・海・川」
対象によって異なる「祓い、清め」の作法
龍神と対峙した例
「千年の契り杉」で水源を追いかける
御神木の存在意義
呪術道具としての石とその霊的役割
【第三章】 まじない符とおかげさま
呪術と精霊の宿る書符
まじない符と龍神信仰の世界
呑むことで宿す符の力
神霊を自分の血肉にする
符が結ぶ縁とその不思議な力
おかげさまとの共生
見えない力とともに生きる呪術の本質
【第四章】 まじない師のお仕事
おかげさまと現代の呪術師
まじないの効力――意図せぬ効果と意思の力
キャリアのスタートは一三歳
弱った心に寄り添い、解決へと導く「まじない」
呪詛とまじないの境界線
因縁を動かす力と人生の「帳尻合わせ」
「呪い」がもたらす「穴三つ」の因果
【第五章】 きりん師伝授 実践「洞まじない」
まじないの基本的な考え方について
龍玉のまじない
御神木のまじない
健康運向上まじない
お金と仕事のまじない
えにしむすびのまじない
えにしほどき、えにし切りのまじない
恋愛・結婚関連のまじない
浮気にまつわるまじない
訴訟・調停関連のまじない
先祖供養のまじない
ペットのまじない
霊障関連のまじない
落ち着かない気分のときのまじない
開運プチまじない
【終章】 きりん堂の季節めぐり
シンラとともに生きる――暦とまじないの原点
暦に一貫性がない理由――土地と暮らしに根差す知恵
きりん堂の暦と日々――引き継ぎと記録の在り方
きりん堂と暦の話――二十四節気を中心に
土用とは何か――土を労わる期間としての意味
あとがき