百恵・淳子・昌子の「中三トリオ」やキャンディーズに夢中になり、テレビドラマ『傷だらけの天使』や『俺たちの旅』で青春のほろ苦さを味わった70年代後半。
松田優作がスクリーンで大暴れ、黒澤明が日本映画界に久々の復帰、スピルバーグの超話題作『レイダース』が登場するなど、映画界に新しい風が吹いた80年代初頭。
そして80年代なかばから現れた、さまざまな流行や事件。マンガの世界を変えた大友克洋の『童夢』に衝撃を受け、沢木耕太郎『深夜特急』に異国への旅心を刺激され、「グリコ・森永事件」や「宮崎勤事件」が世間を震撼とさせた。
今につながるカラオケ・パソコン・ファミコン・スキー・ディスコといったブームが次々と起こり、コンビニやファミレスが普及して、生活がどんどん便利になり、ぼくたちは夜型生活を謳歌した。
石油ショックを経て空前のバブル景気にいたるまで、波乱万丈だった20年間を、900点のカラー図版とエッセイで振り返ります。