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文化のなかの野性 芸術人類学講義 新装版

文化のなかの野性 芸術人類学講義 新装版

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商品説明
人間の「個」の精神世界の語り得ぬ深奥──人間の内なる「野性」の発見。
アフリカのセヌフォ族や中国雲南省ナシ族との共同生活、沖縄やスペインそして日本各地での十数年にわたるフィールドワークをとおして得た貴重な体験──文字化されない人間のエッセンス──を言語化することができた初めての書。シャーマニズム的世界とアートに共通して認められる「創造空間」に言及した研究書。「野性の論理」と「愛の論理」を、透徹した優しい眼差しで、美術にたずさわるすべての人々に、自分探しに悩む若者に贈る!
目次
本書に寄せて――シャーマニズム研究の視点から/朴善姫


第一講 サバンナの啓示――アフリカ
 introduction ――「目に見えるもの全て完璧」
 「勘」と勘違い――モダニストたちの素朴について
 仮面儀礼と鍛冶屋の火――文化の両義性について

第二講 亜熱帯の精霊――琉球
 地球は女で回っている?――性差と性力について
 仮面儀礼とシャーマニズム――秘祭「アカマター神事」の諸相

第三講 高原の思考――中国
 神話の詩学――陶酔と「外」の論理
 最後のシャーマン――即興的パロールと象徴的恋愛のジェネシス

第四講 砂漠民の遺産――スペイン
 「楽園」形態の諸相――芸術家と修行者の「実践知」的世界観
 オリエントの化石――都市生態から診る聖地の構造

第五講 飽和地帯のアルス――日本
 芸術は野性である――「他者」と「内なる他者」について
 「職芸民」と天文――眼力=身体性=暗黙知、あるいは「神人」のイストワール
 「巫術師」と人文――移入=官能性=変性意識、あるいは心の「一性」について

第六講 「現代アー卜」の民俗(一)
 未決定的かつ超決定的な……――アー卜とシャーマニズムの相似性について
 観賞は解釈か、体験か、――有責性と無責性について
 温室の植生学――批評=仮想現実=「個」、あるいはシステムと私性の在処

第七講 「現代アー卜」の民俗(二)
 〈私美術〉作家たち――内的衝動と絶対的個への超脱
 声の向こうのもう一つの声――通過儀礼としてのアートセラピーと私史について
 創造の秘密――「愛」と「忘却」と「反経験」の空間

解説に代えて――美術と内なる野性/三頭谷鷹史
あとがき
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