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松本俊夫著作集成 Ⅱ 一九六六─一九七一

松本俊夫著作集成 Ⅱ 一九六六─一九七一

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商品説明
戦後映像芸術アーカイブは、戦後日本における非商業的な映画作品と資料をデジタル化して、研究者および美術館・映画祭などへ提供するNPO法人です。当法人は、この度、映画監督・映像作家として知られる松本俊夫の著作集成シリーズ第二巻にあたる『松本俊夫著作集成Ⅱ』を刊行することになりました。

1960年代末、「映像芸術の会」の運動が終わりに向かう一方で、草月アートセンターによってアンダーグラウンド映画を始めとした新しい芸術の動きが紹介され、映画の変革は最高潮に達しようとしていた。松本はこの動向を結集すべく雑誌『季刊フィルム』の創刊に参画したほか、『つぶれかかった右眼のために』(1968年)や、初の劇映画『薔薇の葬列』(1969年)、万博せんい館の『スペース・プロジェクション・アコ』(1970年)といった作品に、越境的に取り組んでゆく。本書は1966年から1971年までの期間に書かれた松本の著作をほぼ網羅したものであり、第二著作集『表現の世界』と第三著作集『映画の変革』、第四著作集『幻視の美学』にも再録されたテクスト52本の初出に、著作集未収録のテクスト71本を加えた計123本を収録している。本書は1960年代後半の前衛芸術の展開を、松本の言説を通して明らかにするものであるといえる。

「私の過去六冊の評論集と、単行本には掲載されていない多量の発掘文を混ぜ合わせて、それらを編年史的に目次化したのがこの著作集成(全四巻)である。著者としてはここから視座の広域化や多層化が浮上し、各種の関係レベルでの新発見が、多角的かつ活発に生まれてくることを期待してやまない。」────松本俊夫
目次
Ⅰ 一九六六—一九六七
「映像表現とは何かⅠ—Ⅲ」「批評意識の貧困と現在—大島渚の前衛映画論について」「映像表現のアンガージュマン」「実験の思想的意味を自覚せよ—第一回草月実験映画祭・報告」など
Ⅱ 一九六八—一九六九
「大島渚よ、君はまちがっている」「混沌が意味するもの」「変貌する映画—〈フィルム・アート・フェスティバル東京1968〉」「血は混合するほどよし—ゴダールの『中国女』と『ウィーク・エンドをみて』」など
Ⅲ 一九七〇—一九七一
「極左的空語の害毒」「狂気とエロス的体験の場—せんい館」「『記録映画』覚え書—戦後の映画雑誌」「『映像芸術』覚え書—戦後の映画雑誌」「不可視の映画運動」「幻覚志向のかなたにあるもの」など

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