
2026-06-03
仕事も勉強も趣味もはかどる!
デスク周りの文具コーディネイト術
「また資料探しに手間取ってしまった…」「デスクの上が散らかっていて勉強に集中できない」など、仕事や勉強に励むうち、気づけば机の上がぐちゃぐちゃ、なんて人はいませんか?
整理整頓まで手が回らない、という声が聞こえてきそうですが、実は散らかったデスク自体が、仕事や勉強の効率を大きく下げてしまうのです! 今回は事務効率化のプロ、オダギリ展子さんに、仕事や勉強の効率をUPさせるための「デスク周りの文具コーディネイト術」を教えてもらいました。
散らかったデスクは時間泥棒!?整ったデスクがもたらしてくれるもの
「デスクが整うと、まず周囲の人に与える印象が変わります」とオダギリさん。会社や学校の固定席であれば、デスクの様子がそのままその人の印象として見られます。「デスクの上が散らかっていたり、ゴミが溜まっていたりする人は、だらしない、不真面目、不潔といった印象を与えます。髪がボサボサ、シャツがシワシワ、ジャケットのポケットが丸めたハンカチでパンパンに膨らんでいる様子/姿/状態をちょっと想像してみてください。デスクもそれと同じ。きちんと仕事をしていても、そんなデスクでは誤解されてしまいます」
また、デスクが整っているというのは周囲の人だけでなく、自分自身に対しても良い効果があります。「デスクが散らかっていると、必要なものがさっと出てこなかったり、類似した書類のどちらが最新版か調べなくてはいけなくなったりと、時間のロスが積み重なります。こうして効率が悪くなると、ミスが増えたり、イライラしてしまったり、長時間労働になったりと、悪循環の引き金に。デスクが片づいていれば、こうしたトラブルや余計な手間を避けることができ、ミスなく効率よく仕事をすることができます」
さらに、視覚的な情報が気持ちに与える影響も侮れません。「乱雑に積み重ねられた書類の中で仕事をするのは、頭の中に常にノイズが渦巻いているようなもの。一方、すっきり片づいたデスクは真っ白なキャンバスのように頭の中もクリアになり、集中力も高まります。自分は仕事ができる人だという意識にもつながり、自信もわいてくるのではないでしょうか」
加えて、「適材適所」のレイアウトにすることで、仕事の効率は一気に上がります。「通常、大抵の仕事には一連の流れがあると思います。この工程ごとに書類を分類し、さらにそれを左から右へプロセス順に並べておけば、いつでも仕事がどの段階にあるかがひと目で分かります。頭の中を整理するのは大変ですが、デスクを整理すれば、自動的に頭の中も整理されますから、ぜひ実践してみてください」
散らからないデスクにはコツがある 整頓がうまくいく5つの習慣
とはいえ、デスクが散らかる人というのはもともと片づけが好きではなかったり、苦手だったりするもの。何から手をつければいいのか、途方に暮れるかもしれません。「デスク環境はセンスや能力ではなく“仕組み化”することが大事です。そうすれば整理整頓に悩むことはなくなります」とオダギリさん。この仕組みを作るコツを教えてもらいました。
その1●文具には定位置を作る

引き出しや棚のサイズに合ったトレイを用意し、仕切りを活用するのがポイント。
※撮影/オダギリ展子
固定電話があるなら固定電話の位置、またスマホもスマホスタンドなどを用意して定位置を決めましょう。右利きなら、左手で電話をもち、右手でメモを取ることが多いので、左奥に電話を置くといいでしょう。筆記用具やメモ用紙は右側に。頻繁に使わない文具は引き出しの中に収納しましょう。
その2●受け取った書類の「入口」をひとつに絞る
デスクが散らかる大きな理由のひとつが書類。書類の散乱を防ぐには、受領時にその入口となる「受取箱」を設置するのが◎。これにより、自分の不在時でも、郵便物や回覧など、人の手を通して配布されるものがデスク上に無秩序に置かれることがなくなるでしょう。
その3●仕事の作業段階に沿って配置する
書類は、作業段階別に分類して整理しましょう。そして、「作業段階①」→「作業段階②」→「作業段階③」と、左から右へと一連の流れになるように配置することで、作業プロセスを可視化させます。
※破線は、受領後、一旦保留にする書類の流れを示しています。

※イラスト/草田みかん 三笠書房『事務ミスがない人の図解整理術』(オダギリ展子著)より
その4●机の上に広げる案件はひとつだけ
作業中に入ってきたメールや電話に対応するため、別の案件の資料を開いて…ということはありがちですが、違う案件書類の混入はトラブルのもとです。次の作業に入るときは処理済の書類は片づける、途中で作業を割り込ませる場合も、処理中の書類は一旦片づけるというふうに、1デスク1案件をキープしましょう。

リモートワークなどで専用のデスクがない場合も、「テーブルの上には1案件のみ」「文具には定位置を作る」などのルールは守るべし。
※撮影/オダギリ展子
その5●1日の終りには必ずデスクをリセットする
作業途中でその日の仕事を終えるときでも、帰る前に必ずデスクの上をクリアにしましょう。作業中の書類は「作業中」「P.●まで集計済」などと書いた付せんを貼ってホルダーに入れ、該当する作業段階のボックスファイルやトレイなどに入れて保管します。こうしておくことで、翌朝迷うことなく作業をスタートできます。また、帰宅前に受取箱の中の書類に目を通し、「●日までに処理」「朝イチで要対応」などと付せんを貼ってホルダーに入れ、優先順に重ねておくと、出社後すぐにサクサクと処理を進められます。
ここではビジネスシーンを例に紹介しましたが、勉強でも家事でも基本は同じ。このひと手間ができるかできないかで、効率はガラッと変わります。明日の自分へのプレゼントだと思って、ぜひ「翌日の準備をして終業」の習慣を取り入れてみてください。
頑張らなくても大丈夫
文具の力でデスク効率アップ!
このような仕組みを、より確実に効率よく整えてくれるのが文具です。
「例えば、書類の一時置きには書類用トレイ、個々の案件の整理・保管にはホルダー、作業段階別の保管にはボックスファイル、細々した文具にはトレイを導入することで、そのモノの「住所」が決まります。また、書類の入ったホルダーに付せんで重要事項や進捗状況などを記載しておけば、逐一書類に目を通さなくても状態がわかります。また、提出期限を記入した付せんをホルダーの上部からはみ出るように書類に貼ってボックスファイルに入れて保管すれば、期限管理が簡単にできるので、ストレスとも無縁になれます」


デスクのサイズや仕事の内容などに合わせて、ボックスファイルや各種ファイル、トレイなどをうまく選びましょう。
※撮影/オダギリ展子
きれいなだけじゃない!気分が上がるデスク文具選び
デスクが片づいて仕事がはかどるようになったら、さらにもう一歩、文具の力を借りて、仕事時間がもっと楽しくなる工夫をしてみましょう。
自分の好きな色調を決めて、文房具を買うときにはいつもその色形のものを選ぶと、デスク周りがいっそうすっきり見え、また自分の好きな色に囲まれていることで気分が上がります。新しい文房具を買うときもあれこれ迷わずにさっと選べるようになりますし、デスクの上を片づけようというモチベーションにもつながるのではないでしょうか。

同じメーカーや色調で揃えた文具はそれだけで統一感が。マスキングテープや付せんは資料整理などにも便利。
教えてくれた人
オダギリ展子さん
事務効率化コンサルタント。
特許および貿易事務の業務に携わり、事務業務のリスクヘッジや効率化のノウハウを身につける。業務の効率化と質のアップを追究した結果、過去の担当者の月100時間を超える残業をゼロにした経験をもち、デスクワークの効率UPにまつわる情報を発信。主な著書に『事務ミスがない人の図解整理術〔書類・メモ・データ〕』、『デスクワーク整理術』 (以上三笠書房)、『デスクワーク&整理術のルールとマナー』(日本実業出版社)など。









