【『胸部外科』の特長】
1948年創刊。常に最近の話題を満載した、わが国で最も長い歴史と伝統を持つ専門誌。
心、肺、食道3領域の外科を含む商業医学雑誌として好評を得ている。
複数の編集委員(主幹)による厳正な査読を経た投稿論文を主体とした構成。
巻頭の「胸部外科の指針」は、投稿原稿の中から話題性、あるいは問題性のある論文を選定し、2人の討論者による誌上討論を行っている。
胸部外科医にとって必須の特集テーマを年4回設定。また、「まい・てくにっく」、「1枚のシェーマ」、読み物として「胸部外科医の散歩道」を連載。
通常号:80頁・増刊号:約170頁
【1月号特集「Reduced-port RATS の実際―コツとピットフォール」によせて】
本邦の呼吸器外科領域にロボット支援下手術(RATS)が導入されて以来,その術式は米国で確立された5 ポートが主流であった.胸腔鏡補助下手術(VATS)では3 ポートや単孔なのに,RATS で5 ポートの穴を開けることに疑問を持った外科医も相当数いたことであろう.そういった中で近年,RATS においてもポート数を減らすreduced-port RATS が広がってきている.
新たにポート数を減らしたRATS を導入するには,それなりの試行錯誤や工夫が必要である.今回の特集には,先進的にreduced-port RATS を開始した施設がこれまで経験し確立してきたノウハウが集積されている.その一部はまだ途上かもしれないが,その経過もまた,これから開始しようとしている施設にとっては貴重な情報となろう.
今回の特集では,小項目として便宜的に二孔式,単孔式,三孔式と分けてある.施設ごとに色々なやり方が試みられていることがわかる.一方,孔の多寡が重要なわけではなく,技術を練り,安全・確実でかつ患者に優しいバランスのとれた術式を各施設で導入していただければ良いと考えている.三孔式で導入して二孔式に移行した施設の話も聞く.まだまだ発展段階にある分野である.
千田雅之
獨協医科大学呼吸器外科主任教授
【特集目次】
1.二孔式RATS
■新しい二孔式RATSのセッティングと実際
■二孔式RATSの初期経験
■Reduced-port RATSの工夫
■ロボット支援下肺切除術におけるreduced-port RATSの試み
2.単孔式RATS
■da Vinci Xiシステムを用いた単孔式ロボット支援下呼吸器外科手術
■コンソーラーとbedside surgeonが協調して行う単孔式RATS
■単孔式RATS肺切除術17例の経験と工夫
■ソロサージャリーで行う単孔式RATSと二孔式RATSの実際
3.三孔式RATS
■良性縦隔腫瘍に対する単孔式RATSと肺悪性腫瘍に対する三孔式RATS
■RATSの低侵襲化への取り組みと課題