いま「アート県」として親しまれている香川県。
100万人以上の来場者数を誇る瀬戸内国際芸術祭の開催地であり、この土地で生まれ育った画家・猪熊弦一郎、香川県庁舎を手掛けた建築家・丹下健三、彫刻家・イサム・ノグチなど、多くのアーティストが香川と関わりをもっていました。
さらには彼らと交流を深め香川のまちづくりに生かした当時の県知事、金子正則の功績も、アート県かがわと呼ばれるようになったゆえんです。
アート県が育まれたその背景、源流をたどっていくと、風土と共存していくための暮らしの積み重ねが、アート文化を支えてきたことがわかります。
そんな暮らしを伝えつなぐ施設が屋島の麓にある「四国村ミウゼアム」。四国中から蒐集した30以上の民家、人の営みから生まれた民具が展示されています。
本書では、香川県の暮らしや生きるための知恵にも光を当て、人の手が脈々とつないできた「アート県かがわ」の本質をひも解いていきます。