子どもの世界に入らせてもらう、子どもに尋ねる気持ちで関わる。全国障害者問題研究会(全障研)では、障害の重い子どもたちとのコミュニケーションを考える時、これらの視点を大事にしてきました。
一見すると見過ごしてしまうようなわずかな動き、そっとふれあった手のひらを通して伝わってくる微細な感覚から、その子の気持ちを受けとめ、その子の気持ちを想像して応えることの意味。「本人はどう思っているんだろう」「きっと~だろう」「~かもしれない」と、一人一人の行動の背後にある「ねがい」を知りたい、わかりたい、理解したい一心でかかわり続け、少しずつ子ども理解を深めていくこと。私たちは、日々の実践を通して、障害の重い人たちのことを『かんじる、わかる』目を育ててもらっているとも言えないでしょうか。
いま、本人の意思に関わらず〝好ましいとされる行動〟への変容を実践者が一方的に求めたり、短期間で成果を出すことが推奨されたりする風潮が、とりわけ教育現場を中心に浸透してきています。
今回の特集には、障害の重さや特性ゆえにコミュニケーションをとることが難しいとされがちな子どもたちの教育実践や、重い障害のある仲間たちを支え、生活や労働をつくる実践、家族の声が綴られています。こうした一つ一つの事実を知り、学びあうことを通して、障害の重い人たちをはじめとして、障害のある人たちとつながり、かかわり、育ちあうときに大切にしたいことを、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。