毎年ご好評をいただいている「木」の特集。2023年の第1回から、木、木材、森林、環境と木にまつわる意識の高まりとともに、その歴史と最新の潮流を追い続けてきました。2026年版では、さらに一歩踏み込み、“木を使うことが、都市・企業・地域の未来をどう変えるのか”をテーマに据えます。
巻頭では、昨年よりはじまった伊勢神宮の式年遷宮にむけた行事の取材を通じて、木と日本人の関係の本質に迫ります。20年ごとに社殿を建て替えるこの営みは、単なる建築の更新ではなく、木を育て、使い、次代へと技術と精神を継承していく壮大な循環の象徴です。そこには、木を資源として消費するのではなく、時間をかけて活かし続けるという日本独自の価値観が息づいています。
近年、木造建築は単なる意匠や環境配慮の象徴ではなく、企業経営やまちづくりの本質的な課題を解決する存在へと進化しています。脱炭素経営、TCFD対応、Well-being、人的資本経営、地域資源循環──こうした時代の要請に対し、木を活かした建築や空間づくりは、新しい価値を生み出しています。特に中高層木造建築や都市木造の領域では、技術革新によって“都市木造の普及期”ともいえるフェーズに入り、都市における木材活用は大きな転換点を迎えています。
本特集では、木を活かした大規模建築や先進的なまちづくり、木のある住まい、ホテル、プロダクト、地域再生まで、街から暮らしへ、マクロからミクロまで幅広く紹介します。また、林業や放置林の課題、テクノロジーによる森林活用、木材の新たな可能性にも着目し、日本人と木の関係を現代的に再編集します。
単なる建築特集ではなく、「なぜ今、企業は木を選ぶのか」「木のある空間はなぜ人を惹きつけるのか」という感性の部分まで掘り下げ、都市と森、人と自然、経済と文化をつなぐ“木と生きる未来”を提案します。
※ 特集内容は予告なく変更する可能性がございます。