• 発売日:2025/03/01
  • 出版社:岩波書店
  • ISBN:9784000223188

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疫病と人文学 あらがい,書きとめ,待ちうける

疫病と人文学 あらがい,書きとめ,待ちうける

通常価格 3,630 円(税込)
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商品説明
私たちを不意打ちしたパンデミックに対して、人文学は無力だったのだろうか。そうではない。私たちは過去の歴史に、あるいは人類の英知に学ぶことができる。同じ過ちと苦しみを繰り返さないために──一三人の執筆者が、コロナ禍によってもたらされた傷を書きとめ、未来へ紡ぐ。暗中模索する人文学の、いまひとたびの挑戦。
目次
序章 暗中模索の人文学――つぎの疫病に向けて……………藤原辰史
 1 はざまの人文学
 2 終わりきらないコロナ禍
 3 歴史に学ぶ
 4 第一次世界大戦と疫病
 5 政治災害としてのコロナ禍
 6 人文学の課題としての疫病

Ⅰ 疫病の現場から

罰を受ける母親たち――コロナ禍が映し出すジェンダー不平等とケアの危機……………直野章子
 はじめに――追い詰められる母と子
 1 ケアに向かう女たち
 2 ジェンダー格差とケア・ペナルティ
 3 ケアに背を向ける社会
 4 ケアの広がり――自立神話に抗して
 おわりに

水際のインターセクショナリティ――わたしの身体のコロナ、汚れ敗北した、アーカイヴとしての……………新井 卓
 はじめに
 1 「ステイホーム」の身体、蚕と千人針と虱
 2 パンデミック下のわたしの立場性――日本の〈水際〉で家族と引き裂かれる
 3 ヘルシンキの汀で、汚染と敗北、そして自由
 4 ベルリンとパレスチナの〈水際〉
 おわりに

「健康」を賭した選択――予防接種の歴史からの問い……………香西豊子
 はじめに
 1 江戸時代の疫病と対処法
 2 種痘の一世紀
 3 予防接種の「副反応」の再発見
 おわりに

パンデミック下における仏教諸派の変貌――教義・法要・葬儀の観点から……………リュウシュ マルクス
 はじめに
 1 仏教と疫病の小史
 2 各宗派のパンデミックに対する声明とその教義的背景
 3 コロナ禍における法要の目的と法要のスタイルの変容
 4 変わりゆく葬儀とコロナ禍が及ぼした影響
 おわりに――コロナ禍を刷新のチャンスと捉えて

Ⅱ 過去から現在を投影する

受肉化された「公衆」――近代日本の衛生における「公」と「私」……………香西豊子
 はじめに
 1 「往来」の衛生
 2 「公衆衛生」への疑義
 3 「Hygiene」の日本的展開
 おわりに

日本資本主義のなかの流行性感冒……………小堀 聡
 はじめに
 1 流行性感冒の被害と対策・影響
 2 資本は流行性感冒をどうみたか
 3 個別企業からみる流行性感冒
 おわりに

手洗いと石鹸の一〇〇年――統治されない身体の可能性へ……………岩島 史
 はじめに――新型コロナウイルスパンデミックと石鹸・手洗い
 1 日本における「手洗い」のはじまり
 2 戦後の手洗いと石鹸
 おわりに

感染症予防啓発のメディア史――戦前日本の衛生映画に注目して……………藤本大士
 はじめに――メディアを駆使して感染症対策を広める
 1 戦前日本における衛生映画の興隆
 2 衛生映画はどこで誰のために上映されたのか
 3 衛生映画は誰が製作したのか
 4 衛生映画の限界
 おわりに――感染症対策と動画メディアの今昔

近世後期天草の疱瘡体験――流行病が村や個人にもたらしたもの……………東  昇
 はじめに
 1 せまりくる疱瘡への村の対応――「慶助崩」が遺したもの
 2 翻弄されても生き抜く――家・個人それぞれの影響
 3 個人に体験された疱瘡――庄屋の妻「上田さほ」の養生記録から
 おわりに

Ⅲ 他者との遭遇と変貌

ウイルスの変容、ヒトの変容――いたちごっこと因果関係の循環……………粂田昌宏
 はじめに
 1 ウイルスの拡散と変容
 2 コロナウイルスの生活サイクルと変異
 3 ウイルスの変容とヒトの変容のいたちごっこ
 4 いたちごっこの行く末
 おわりに――いたちごっこはおわらない

「軍事空間」としてのパンデミック――COVID-19とマラリア……………瀬戸口明久
 はじめに
 1 計算される世界――感染症数理モデルの誕生
 2 監視される世界――感染症サーベイランスの誕生
 おわりに――ペスト・天然痘・マラリア

手の不穏な物神性――あいまいで多義的な手洗いについて……………酒井朋子
 はじめに
 1 清潔の文化史における例外的な身体部位としての手
 2 手の不穏なエージェンシーと伝染
 おわりに

驚きを待ち受ける――人間‐野生の関係と人獣共通感染症……………石井美保
 はじめに
 1 「人類への警鐘」としてのパンデミック
 2 感染症に対処する社会の技術
 3 感染症への対処と生政治
 4 人と野生との関係
 5 驚きを待ち受ける
 おわりに

終章 「死者」からみる疫病……………香西豊子
 はじめに――疫病の「なぜ」と「どのように」
 1 近世期における医薬の領域の拡大
 2 伝播する病原体、人体という器
 3 「死者」を数える近代
 おわりに

 あとがき……………編  者
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