転倒・転落事故はアセスメントシートや病院内マニュアルの作成と活用により,各医療施設で軽減の努力がなされていますが,その発生率は医療事故中の2割以上を占めます(日本医療機能評価機構報告).転倒・転落事故は注射事故などとは異なり,多くは医療関係者が介在しない中,患者さんの自己の意思で行動した結果で起こります.事故防止のためには,患者さんが転倒・転落につながるリスクをどの程度持っているか,アセスメントを適切に行い,事前に適切な対策をとる必要があります.また倫理的にも身体拘束をしない方法でどう行うかが重要なため,アセスメントに加え物的対策も必要です.病院のみならず施設,在宅でも活用できる1冊です.
◆CHAPTER1 転倒・転落事故の考え方
1 転倒・転落事故とは?その概要
2 転倒・転落事故?現状とその把握
3 転倒・転落?発生構造と要因
4 組織で取り組む意味
5 新たな活動としてのRoomT2
◆CHAPTER2 転倒・転落防止活動をマネジメントする
1 転倒・転落のマネジメント
◆CHAPTER3 転倒・転落における患者のハイリスク要因
1 高齢者の加齢による身体能力の変化
2 認知的要因
3 病態としての転倒・転落要因
4 薬物が要因となる転倒・転落
◆CHAPTER4 転倒・転落の要因分析手法
1 特性要因図法による分析手法
2 転倒・転落事故の展開表
3 転倒・転落事故報告書について
◆CHAPTER5 新たな視点でとらえる転倒・転落アセスメント
1 転倒の発生モデル(MASモデル)の提案
◆CHAPTER6 対策の立案と実践
1 転倒・転落対策としてのプロセスアプローチ(標準化)
2 患者の個別的対策(患者行動には意味がある)
3 療養環境における対策
4 転倒・転落対策としての身体拘束の廃止
◆CHAPTER7 多職種とのチーム,組織としての取り組み
1 理学療法士の役割
2 薬剤師の役割
3 多職種連携
4 患者への説明と患者参加
◆CHAPTER8 物的対策の実践へ
1 未然防止と被害軽減の物的対策~使用方法のポイント
2 物的対策品の管理
◆CHAPTER9 地域連携における防止対策の取り組みと課題
1 病院間の連携としての取り組み
2 在宅における事例と対策
◆CHAPTER10 転倒・転落とKYT
1 転倒・転落防止に向けてのKYTの効果
2 転倒・転落の場面で考えるKYT
3 ①外来での転倒 ②患者アセスメントが活かしきれていない転倒(インシデント)
◆CHAPTER11 病院での取り組み事例
1 病院での取り組み事例
◆CHAPTER12 転倒・転落事故の法的責任
1 転倒・転落事故の法的責任
◆CHAPTER13 課題と今後の展望
1 課題と今後の展望