九世紀末、宇多天皇は菅原道真を側近に抜擢するが、藤原北家の反撥により、続く醍醐天皇親政下で道真配流事件へと発展する。醍醐天皇以来の国衙支配強化は、東国に平将門、西国に藤原純友の乱を生む。こうしたなかで発生した「兵」たちを取り込み、王朝国家は成熟へと向う。 原案執筆・義江彰夫
〈目次より〉
序章 菅原道真の登場
第一章 藤原氏、最後の他氏排斥
第二章 王朝国家の幕開き
第三章 延喜の治と道真の怨霊
付章 怨霊から天神へ
間章 将門の首
第四章 将門・純友の乱
第五章 兵たちの夢
第六章 天暦の治
解説・佐藤 信