国際安全保障環境が大きく変貌し、多様な国家が分裂と対立している
国際社会と日本はどう向き合うのか。
憲法が規定する国防組織である自衛隊を、どう活用すべきかを国家戦略とともに
行政官である「背広の参謀」の著者が貴重な体験から解き明かす。
◆国家安全保障戦略は国の外交・防衛政策の基本方針にあたる戦略で、第2次安倍政権下の2013年12月に初めて策定された。
本書では、国家安全保障の変遷を追いつつ、著者の貴重な経験を通して国家戦略と自衛隊の役割について解説する。
著者が内閣官房副長官補として官邸勤務となった2001年、9.11同時多発テロが起きる。これを発端に政府は防衛庁で抱えていた課題認識に応え、事態の重要さに迅速な対応を取る。翌朝、全閣僚が出席する安全保障会議を招集し、基本方針を決定し、国内外に表明すると決断。国家の緊急事態における政治のリーダーシップの発揮を目の前で見ることになる。
国の平和と繁栄は、国際社会との信頼と国民の理解に基礎を置く。内閣総理大臣の国家緊急事態における役割と責任、自衛隊の最高指揮官としての指揮・統率(統帥)の在り方、また、内閣総理大臣を補佐する態勢の充実は、政府(内閣)が日頃から努めなければならない緊要な課題である、と著者は告げる。
◆国際社会の信頼に応え、信頼を深めることが「国家戦略」である。憲法は、「国際社会において名誉ある地位を占める」ことを求めている。小泉総理、福田官房長官、安倍官房副長官の政治的リーダーシップの下で多くの貴重な体験と経験をした著者だからこそ、第二次世界大戦終了後80年が経過する現在、
「国家戦略」、我が国の防衛と自衛隊について持論を展開し、広く議論してほしい、と提言している。
◆オマーン大使を務めたことからオマーンの国家戦略、オマーンとのパートナーシップ、安倍総理とカブース国王の「包括的パートナーシップの強化」の共同声明、日本にとってオマーンに学ぶことが多いことを言及。
◆著者は、元防衛施設庁長官、小泉政権下で内閣官房副長官補を歴任。その後、特命全権大使オマーン駐箚