『重要なことについて』刊行直前にシンガーが開催したセミナーには、パーフィットと反対の立場をとるジャクソン、シュローダー、ブラックバーンら、名だたる哲学者が招かれた。このセミナーが「倫理学における客観主義」の議論にも刺激を与え1冊の重要な本書として結実するとともに『重要なことについて 第3巻』をも生んだのである。 【原著】Peter Singer ed., Does Anything Really Matter: Essays on Parfit on Objectivity (Oxford University Press, 2017)